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海外粗飼料情勢

 
令和2年6月22日
 
全国農業協同組合連合会 (JA全農)
 
輸入粗飼料情勢 / 令和2年6月号
 

1.アルファルファヘイ
(1)カリフォルニア州南部インペリアルバレー
 インペリアルバレー灌漑局の6月15日付けの発表によると、アルファルファの作付面積は前年対比で1%減となっています。2番刈が終了し、3番刈を開始しています。高気温により成分値が低下しており、RFVは150未満、CPは15-19%になるとともに、軸が細く葉付きが劣るものが収穫されてきています。
 中国・韓国は積極的にヘイを購入しており、サウジアラビアも成分条件を満たす限りは積極的に購買を進めている様子です。国内酪農家による購買は以前よりは積極的になっており、価格はやや上昇しています。PSWおよびPNWで上級品が限定的であることから更なる価格上昇となる可能性があり、集荷担当者はネバダ州やユタ州も視野に入れています。
 学校再開をはじめ、今後より多くの市場が開けてくることから乳価は上昇を見込んでおり、国内酪農家は保管用も含めこれまで以上に購買に着手し始めています。


(2)ワシントン州コロンビアベースン(コロンビア盆地)
 先週は特に取引が盛んに行われ、価格は堅調です。1番刈りはほぼ終了しておりますが、5月の降雨の影響により雨あたり品が発生し、グレードとしては上級品から低級品まで多岐に渡るなか、上級品は特に少ない状況です。先週末にも降雨がありましたが、今後10日間の天気予報としては今のところ良好です。南部の生産者は今週から2番刈を開始する見込みです。

2.米国産チモシーヘイ

 コロンビア盆地でのチモシーの収穫は先週開始しました。現在までの当地での収穫の進捗は50%程度と見られます。先週末の突発的な風雨により一部の圃場が雨あたりにあった模様です。上級品は前年よりも品質が劣るとの見方もある中、作付面積低下の影響等もあり、新穀価格は上級品を中心に上昇しています。今週末にも降雨あったため、更なる影響が懸念されます。エレンズバーグは今週から刈り取り開始、アイダホ州およびオレゴン州は1-2週間以内に収穫開始となる見通しです。

3.スーダングラス
 インペリアルバレー灌漑局によると、5月12時点で37,275エーカーが灌漑されています(前年同時期:35,991エーカー、先月:16,425エーカー)。5月第1週時点ではスーダン作付けを継続する生産者はごくわずかとなっています。これまで3回もの突発的な風雨に見舞われましたが、それ以前に作付けされたスーダンが5月下旬に刈取り開始される一方で、大半は6月中旬頃の刈取り開始となる見込みです。収穫遅れから茶葉が入る可能性があり、日本向けは低価格品が需要を構成する可能性があるとの見方があります。輸出業者は生産者に対して低価格品を求めており、生産者は上級品の収穫への興味が薄れてきているようです。

4.ストロー類(アニュアル・ペレニアル・フェスク)
 通常、オレゴン州南部でのアニュアルライグラスおよびフェスクが6月第2-3週に収穫開始となりますが、今のところ数日程度の遅れが見込まれています。オレゴン州中部のフェスクは通常、南部の1-2週後に収穫開始となります。ペレニアルライグラスは通常、フェスクの収穫開始から1-2週後の7月中旬に収穫開始となりますが、今後1-2週程度で収穫スケジュールがより明確になると見られます。


5.豪州産オーツヘイ・小麦ストロー
(1)オーツヘイ
 2020年産新穀オーツヘイの播種が行われています。各地域共に順調で、南豪州の一部では既に播種を完了しつつあります。ABARES*(豪州農業経済資源局)の6月穀物レポートによると、20/21年度冬作物の生産量予測は、主5品目全てで100%を超える水準で推移しており、作付面積予測は2,248万haです。前年比123%に増加、過去5年平均も108%となりました。
 オーツヘイ(えん麦)は、前年比135%、過去5年比109%となり、生産量は回復する見込みです。先月(5月)、中国が豪州大麦に約80%関税を発動(以後5年間継続)することを受けて産地価格が急落したものの、東部州を中心にほとんどの農家が作付プログラムを変更して他の品目に圃場を転換するのには間に合わなかったと見られ、作付面積の減には至っておりません。
 サプライヤー毎に温度差がありますが、森林火災、コロナ影響を受けての豪州国内の需要減を受け、在庫に余裕が出て来ています。プレススケジュールは詰まってきているため、即積みオーダーのETAは軒並み9月以降となっています。本邦輸入側の対策として、年間オーダーを早めに入れて頂く事で製造スペースや船腹を確保するなどの対応が求められます。
*ABARES:豪州農業資源経済科学局 (Australian Bureau of Agricultural and Resource Economics and Sciences)

(2)小麦ストロー
 2020年産新穀オーツヘイの播種が行われています。ABARES*の6月穀物レポートによると、前年比127%(過去5年比118%と生産量は大幅に回復する見込みです。産地在庫は払拭しており、新穀を待つ状況にあります。


6.海上運賃
 2月から3月にかけて新型コロナウイルスにより中国の荷動きが停滞したことからコンテナ船の休航が例年より長期化し、特に北米-中国間の物流に影響を与えました。その後、中国での荷動きが徐々に戻り、コンテナ物流が正常化に向かうと考えられましたが、その後、欧州や北米において、非常事態宣言および外出禁止令が発動され、自動車産業を中心とした産業が操業できない状況となっています。これらの影響から全体的な荷動きが低調となっており、各船会社は再度、休航を実施するケースが増えていました。
 直近は休便を取りやめるケースも出ていることから、最悪の状況は脱したと考えられるものの、船会社は貨物量の減少を背景とした海上運賃一斉値上げのアナウンスを続けていることから、予断を許さない状況が続いています。



                                                       以上


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