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海外粗飼料情勢

 
令和2年11月16日
 
全国農業協同組合連合会 (JA全農)
 
輸入粗飼料情勢 / 令和2年11月号
 

1.アルファルファヘイ
(1) カリフォルニア州南部インペリアルバレー
 現在、一部の生産者では7-8番刈を収穫しています。冷涼な気候から品質は大きく改善しています。アルファルファ以外の草種も含め、国内からの低品質なヘイ・ストローへの需要が高まっているようです。旱魃と森林火災による影響で放牧草が著しく減少しており、肥育農家は牛群の淘汰を実施し、放牧草の代わりにベールドヘイ・ストローを給与している模様です。
(2)ワシントン州コロンビアベースン(コロンビア盆地)
 収穫は既に終了しています。ここ1か月間は荷動きが非常に鈍い中、輸出業者による購買はまばらであった一方、国内酪農家や肥育農家の購買は、冬を前に比較的活発だった模様です。通常、国内酪農・肥育農家は2-3か月間の使用量を囲い込み、取引が好調な場合は更に1-2か月分をストックとして購買します。
 現在、圃場には一定の在庫がある一方で、次期収穫年の作付面積は減少が予想されます。これまでアルファルファの作付けは昨年に比べて若干減少しているように見受けられます。今年の相場が生産者にとって理想的なものではなかったことが理由の一部とみられます。




2.米国産チモシーヘイ
 収穫は既に終了しています。1番刈の多くが雨あたりとなり、特に上級品では価格上昇が見られました。また、品質は総じて昨年より劣っており、品質のバラつきも見られます。
 市場は非常に静かであり、輸出業者が購買を進めているという声は聞かれません。


3.スーダングラス
 収穫は既に終了しています。インペリアルバレーでは作付面積減少の影響もあり、今年は特に上級品が不足しています。北カリフォルニアでは、1番刈を早期に収穫した生産者の一部は2番刈を収穫した模様です。収穫時期が終盤となる中、2番刈が決して低価格ではない状況でも国内肥育農家が購入を進めている様子です。

4.ストロー類(アニュアル・ペレニアル・フェスク)
 収穫は既に終了しています。ペレニアルライグラスストローの需要は供給不足により堅調である一方で、フェスクストローは日本・韓国からの需要、供給量ともに安定しています。アニュアルライグラスストローについても韓国や国内バイオ燃料メーカーからの需要により堅調です。今年、国内バイオ燃料メーカーは40,000-50,000トン程度のアニュアルライグラスストローを購入し、今月から生産を開始すると見られます。なお、バイオ燃料向け需要が今後のストロー供給にどう影響するのかは不明ですが、情報が得られ次第おつなぎできればと思います。


5.豪州産オーツヘイ・小麦ストロー
(1)オーツヘイ
 新穀穀オーツヘイの収穫が各地で開始されています。昨年、一昨年と干ばつの影響で単収が少ない状況が続いておりましたが、各州とも昨年を大きく上回る状況となっております。
ア.西豪州:10月末にはベーリングはほぼ完了しており、一部のサプライヤーからは新穀の出荷も始まったようです。全体的な品質は、雨当たりがあったとしても軽微な状況で、ほぼ中~上位グレードとなる見込みです。最終生育で降雨量が少なかった事が要因となり、やや茶葉が多い印象となります。
イ.南豪州:ほぼベーリングは完了しています。収穫からベーリング作業までに降雨が発生し、雨あたりや下位グレードの発生が増えたため、上位品の比率が少なくなってします。全体的には、中位を中心に下位グレードまで分布する見込みです。品質は、黄色の茎や、茶葉の発生が見られます。
ウ.ビクトリア州:雨予報が多くベーリングが進んでいないため70-80%%の進捗となっています。収穫後に降雨被害を受けた影響からほぼ雨当たり品となり、上位グレードは限定的で、中位~下位グレードが中心となる見込みです。

(2)小麦ヘイ/ストロー
 オーツヘイ同様、新穀の収穫・ベーリングが始まっています。昨年は、干ばつの影響でオーツヘイの生産量が少なく、各サプライヤーが小麦や大麦のヘイ/ストローの集荷を強めたため、供給余力が発生していました。新穀ではオーツヘイが例年並みに収穫できているため、各サプライヤーとも小麦ヘイ/ストローの集荷を控える傾向にあるようです。需要については早期に集荷依頼をする事が必要となります。


6.海上運賃
 北米航路、豪州航路共にコロナウイルスによる減便の影響は徐々に改善しているものの、一部において配船の運行間隔を調整している状況が継続しています。秋の台風に起因した、本船やトランジット港からのフィーダー船、内航船の遅延が未だ解消されておらず、スケジュールの遅れが散見されています。
 米国の輸入量は、例年10月にはある程度落ち着くものとされていますが、今年は特にアジア(特に中国)発―米国向けの貨物が増え、この航路の運賃が歴代最高値となっており、豪州も同様の状況となっています。これを背景として船会社が運賃を稼ごうという思惑も働き、実入りコンテナをアジアに向けず、中国へ空コンテナのまま戻す事を優先しているため、ブッキングが取りづらい状況が各所で発生しています。また、本船に対して、より多くの空コンテナ積載するため、北米発アジア向けの20FTコンテナの重量制限を開始しています。さらに、空コンテナの回収をより早くするため、フリータイムやデマレージの条件を見直す船会社も出て来ています。
 これに加えて、多くの船会社が12月のGRI(海上運賃一斉値上げ)を発表しており、それぞれ値上げ幅のレンジが異なる中、どこに着地するか注視が必要となります。
 豪州では今年の初めより主要各港でストライキが発生しており、動静の乱れに拍車をかけています。大手海運会社のパトリックで発生したストライキは10/1~12/1まで中止となっているものの、現在も妥結されていないため、再発の可能性を含んでいます。本船を海上で動かすタグボートを運営する大手海運会社でも11/13にストライキを行う報道もあり、サプライヤーの情報によると、2021年1月までは現在の遅延状況は解消されないと見込んでいるようです。



                                                       以上


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