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平成26年11月18日
 
全国農業協同組合連合会 (JA全農)
 
輸入粗飼料情勢 / 平成26年11月号
 
はじめに
 今回は港湾関連状況を冒頭にご案内致します。
 ILWU(International Longshore and Warehouse Union)とPMA(Pacific Maritime Association)の契約更新交渉に端を発したシアトル/タコマ港のスローダウンは当地の物流を大混乱させています。
 ILWU-PMA間の旧契約は6/30迄で失効しており、以降今にいたるまで交渉が継続中である環境下、ILWUは練度の低い作業員を送ることでコンテナヤードにおける荷役能力を低下させるという実力行使に移りました。コンテナの上げ下ろしとは個人の練度に依存するところが大きく、大量の輸入貨物を搭載した本船の荷役、ヤード内の配置、ヤードに出入りするトラックへの積み下ろし、ヤード内大半の作業と言っても過言ではありません。さらに一部では、実際に作業のスローダウンもあったことから、タコマ港では11/3に入港した本船が11/12迄留め置かれる等、スケジュールに著しい影響を及ぼしています。
 一部の本船は出航させることを優先させたことから、CYに300fclsものコンテナを残して出航しました。これらは次の本船に乗せられる予定ですが、この時期は農産物輸出(じゃがいも、りんご等)の最盛期ということもあり、基本的に各本船全てのスペースが埋まっているため、玉突きでCYに残される可能性があります。貨物量が落ち着きを取りもどす年明け頃まで船積み混乱の余波が続いてもおかしくありません。
 加えて、船社はコンジェスチョンサーチャージと称される「突発的なことがコンテナ物流に大きな影響を及ぼし、本船運営に多大な費用を伴う事象」が生じた場合には、追加費用を請求する動きがあります。実際に適用するかは別として、適用された場合は$800-$1,125/コンテナという、運賃よりも高い追加費用が設定されています。この適用有無についてはまだ具体的な話にまでは及んでいませんが、船社としては適用する「権利」を既に有していますので留意が必要です。


1.アルファルファヘイ
 ワシントン州コロンビアベースンでのアルファルファヘイの収穫作業は終了していますが、カリフォルニア州インペリアルバレーでは8番刈の収穫が進められています。
 中国向けアルファルファヘイのGMO問題により、中国向け輸出のリスクが浮き彫りになっていることから見合わせる場合も増えてきた中国向けの輸出ですが、いまだ多くの需要が米国に入ってきており、高値を嫌う中東勢と購買方針の大きな違いを見せています。中東向けの数量は前年対比で著しく減少しているのに対して、中国からの引き合いは引き続き堅調に推移しています。

[米国からのUAE / 中国向け数量同月比較] 単位:MT

 

 

1-8

1-9

9月単月

UAE

2013

451,366

502,347

50,981

2014

218,487

240,776

22,289

CHINA

2013

358,588

415,073

56,485

2014

447,673

505,019

57,346


2.スーダングラス
 スーダングラスの収穫は終了しています。
 スーダングラスが端境期であるこの時期に作付けをされる(裏作)ものが小麦です。小麦とは一概に申し上げても、主にパスタ等に向けられるデュラム種小麦になります。今年の2014年作付け(2015年度産)は主産地のノースダコタ、カナダでは「雨が多すぎた春先、乾燥しすぎた夏、そして収穫期には作物が凍ってしまった」として非常に作柄が悪いとされています。このことからか、「若干」ですがカリフォルニア州での小麦の作付面積は増えています。これらの小麦は6月頃に収穫期を迎えるため、野菜の播種までの間に遅蒔きスーダンが播種されることが一般的です。このため、小麦面積は遅蒔きスーダンの作付面積を占う重要な要素になっています。

3.ストロー類
 韓国では年内輸入品に対して、100,000トンの追加の輸入割当が実施されたことから、フェスキューおよび、アニュアルライグラスに対する需要が高まっています。割当数量枠の関係上、10-12月期の韓国向け船積みはスローダウンするのが通例ですが、今年のように期中に追加数量割当がある場合はフェスキュー等のストロー関連に需要が集中します。ただし、ここ最近の船積み遅延により年内に輸入が見込めないものはキャンセルする等、まだ流動的です。フェスキューは既に需要が固定化されている傾向が強い一方で、アニュアルライグラスは「価格競争力があれば」増える品目という位置づけです。

4.USチモシーヘイ
 ワシントン州コロンビアベースンではチモシーの収穫作業を終えています。堅調な需要を期待して1番刈の良品原料への競合は今年も非常に厳しいものがあり、それが結果として相場を大きく押し上げました。日本向けの需要について、一昨年および、昨年の比ではありませんが、東北向け代替需要は引き続き入っています。1-10月の輸入数量を見てみますと、以下のとおり、代替需要が発生する以前のレベルにまで落ち着いてきました。

[チモシーヘイ 1-10月本邦輸入実績推移2010-2014]  単位:MT


 
5.豪州産オーツヘイ
 豪州産オーツヘイの収穫作業は終盤戦に入っています。今年度産は菜種や麦類への転作により、作付面積が減少傾向にあります。
 西豪州では殆ど収穫作業が終了しています。収穫期に複数回降雨を受けたこともあり、収穫量の大方が雨あたり品、ないしは刈遅れ品となっている様子です。このため一部の供給元は良品に対してかなり高い単価で原料購買を進めているとも伝えられています。
 南豪州でも収穫は概ね終了しています。東豪州も同様ですが、西豪州に対して収穫作業時の降雨被害等はなく、良品が多く収穫されています。春先の生育時期が乾燥していたことから単収は南豪州で20%減、東豪州で50%減とされていますが、ADFが低く高品質の牧草を中心に収穫が進められました。

以上

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