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平成30年6月22日
 
全国農業協同組合連合会 (JA全農)
 
輸入粗飼料情勢 / 平成30年6月号
 

1.アルファルファヘイ
(1) カリフォルニア州インペリアルバレー
 現在、3番刈の最中ですが、一部の生産者は4番刈を開始しました。高温で乾燥した天候が続いていることから、品質はCP20%を切る低グレード品が中心です。サウジアラビアからの引き合いが引き続き旺盛であり、産地相場は高値に張り付いています。また、同州の酪農家需要も強い状況です。
 国内酪農家は、生乳価格が低調であり高値のアルファルファを購買することに抵抗があるものの、3月末から4月にかけて中部および北部カリフォルニアで発生した降雨により良品のアルファルファが不足していることから、南部のインペリアルバレーに需要が波及している状況です。

(2) オレゴン州クラマスフォールズ
 先月号では水不足の懸念について記述しましたが、春以降に十分な降雨があったことから直近ではその懸念は薄れています。ナッツ類への転作が進んでおり、アルファルファの作付面積は昨年対比で減少しています。現在は、1番刈の収穫が進行中です。直近で降雨の予報が出ているため、雨当たりが発生しないか懸念されております。

(3) ワシントン州コロンビアベースン
 現在、1番刈の収穫が終盤に差し掛かっています。収穫時の断続的な降雨により、全体の30%程度が雨当たりとなり、そのうち3分の1ほどが大きなダメージを受けている状況です。良品が限定的であることに加え、PSW産の新穀相場が高騰していることを背景に、輸出向けの買い付けが非常に積極的に行われています。
 米国内需の引き合いも強いですが、産地相場を比較すると輸出向けのバイヤーの方が高値を提示して購買を進めています。いずれにしても旧穀対比の値上げで新穀の取引は開始しています。2番刈の収穫は来週から開始する見通しです。

(4) カナダ産
 デハイペレット用原料の主産地であるアルバータ州では、今週1番刈の収穫が開始しました。今までのところ天候に恵まれ、順調に集荷作業は進んでいます。産地相場については、旺盛な内需の影響を受けて旧穀対比で上昇するものと予想されます。

2.スーダングラス
 6月13日の灌漑局の発表によると、作付面積は前年同時期対比で11%の増加です。野菜からの転作が進んだことがこの背景にあります。夏が近づき気温が上昇しており、スーダンを初めとしたイネ科作物は順調に生育しています。
 現在は、新穀の1番刈が進行中です。新穀の産地相場については未だ具体的なオファーが出てきていませんが、当初の予想に反して昨年対比で同程度か作付面積の増加を背景とした若干の値下げが期待されるという声が産地では聞こえています。ただし、競合するイネ科作物であるチモシーの相場の影響を受けるので、今後のチモシー相場次第では、スーダンの相場が上昇する可能性もあります。
 種子代高騰を受けた生産者が播種密度を下げることで細軸品発生が限定的となる可能性については既報の通りですが、これまでのところ細軸品の供給不足を懸念すべき事態には至っていません。

3.ストロー類
 オレゴン州ウィラメットバレー南部では、アニュアルライグラスストローの収穫を目前に控えています。フェスクストローのベーリングは6月末から開始の見通しです。
 ウィラメットバレー中部では、フェスクのベーリングが7月頭から、ペレニアルライグラスのベーリングが7月2週目頃から開始の見通しです。
 ストロー類の動向を占う際に大きな指標となるのが韓国の需要ですが、韓国の粗飼料輸入枠(クオータ、アルファルファを除く)が昨年対比で大きく減少しています。昨年は自給飼料の不作を背景として韓国政府から百万トンを超えるクオータが設定されましたが、今年は現時点で60万トン程度しか設定されていません。更にこの枠のうち50万トン程度が6月入船までに使用される見通しであるといった情報があり、今後韓国政府が追加の輸入枠(30万トン程度)を設定すると予想されていますが、それでも韓国の月間需要を考慮すると数か月程度の余力しかない見通しです。韓国政府がクオータを制限する背景には、自給粗飼料を推進するという政策が関与しています。10月以降に収穫を控える自給わらが不足であれば、年末に緊急時用クオータが設定されると考えられますが、それまでに既存の輸入枠を使い切ってしまうのではないかと韓国の輸入筋は懸念しています。今後どのように韓国政府がクオータを設定するかによりますが、この状況が続けば韓国のイネ科牧草に対する引き合いは急激に減少する可能性があります。

 
4.チモシーヘイ
 ワシントン州コロンビアベースンについて、1番刈の収穫は50-60%程度終了しました。先週末にベースン全域およびエレンズバーグで降雨が発生したことにより、一部で雨当たりや強風で倒伏した玉の発生が見られます。グレード別の発生状況を語るには時期尚早ですが、プレミアム以上の良品は限定的だと予想されます。先月までは相場軟化の期待があると見られていましたが、良品不足の懸念があることと、上位グレードについて旧穀の繰り越し在庫がひっ迫していること、更には中東向けの需要の影響により、産地相場は旧穀並みから若干の値下げで動いています。ただし、今後韓国からの引き合いが鈍化する可能性があるため、圃場置場価格あるいはサプライヤーからの提示価格は軟化する期待もあります。
 東ワシントンやオレゴンの天水地域での収穫開始は、6月末を見込んでいます。
 カナダ産の新穀については、アルバータ州南部の灌漑地域では昨年対比で作付面積増加の見通しです。天水地域を含めてその他の地域では、昨年と同程度の作付面積が見込まれます。収穫は早くて6月最終週からの開始と予想されます


5.豪州産オーツヘイ
 現在受け渡しを行っている旧穀分の品質については、大きな問題は出ておらず、中国、韓国および台湾からの引き合いは引き続き安定的で、各サプライヤーとも出荷は順調に進んでおります。このため、各サプライヤーの出荷スケジュールもかなり先まで埋まってきており、一部サプライヤーでは期近のオーダーが受けにくい状況となっていますので、即積みオーダーの際は注意が必要です。
 新穀については、現在各州で播種が行われております。播種の直前までは降雨が例年以下となっており、農家は通常通り発芽するか懸念しておりましたが、5月にまとまった降雨が発生したため、概ね降雨不足の懸念は落ち着いた模様です。



                                                                                                                                               以上

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