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平成30年8月21日
 
全国農業協同組合連合会 (JA全農)
 
輸入粗飼料情勢 / 平成30年8月号
 

1.アルファルファヘイ
(1) カリフォルニア州インペリアルバレー
 8月9日の灌漑局の発表によると、作付面積は前年同時期対比で横ばいです。
 7番刈の収穫を目前に控えています。1~4番刈については、サウジアラビアが積極的に購買したことにより産地の需給が逼迫して相場が高騰しました。5番刈以降は、サマーヘイと呼ばれる葉付きが悪く成分値の低いものが中心であり、主に米国内や韓国向けに出荷が進んでいます。先月号でお伝えした通り、中国での米国産アルファルファに対する関税の上昇により、同国からの引き合いは若干緩んでいますが、引き続き一定量は出荷が進んでいます。そのため、産地での需給は引き続き堅調であり、産地相場は前年対比で上昇しています。

(2) オレゴン州クラマスフォールズ
 1番刈については、収穫時期中のおよそ5日毎に降雨があり、全体の60%が雨当たりの被害を受けている様子です(程度の差はあり)。
 2番刈は、7月中旬から開始し、収穫はほぼ終了しています。1番刈の刈り遅れを取り戻そうと多くの生産者が早刈りを実施していますが、全体の25%が雨当たりの被害を受けている様子です。
 また、クラマスフォールズの北東に立地している同州クリスマスバレーについても、クラマスフォールズと同様に雨当たりの被害を受けており、輸出向けの良品が限定的ではないかと懸念されています。

(3) ワシントン州コロンビアベースン
 3番刈が開始し、今のところ順調に収穫が行われています。気温が上昇して乾燥した天候が続いているため、2番刈と比較すると過乾燥気味で葉付きの若干劣る傾向にはあります。それでも例年よりは気温が低いため、3番刈にしてはミッドベールで集荷されたスタックでも例年より葉付きが維持されており、良品の集荷が期待されます。その一方で、直近ではコロンビアベースン周辺で山火事が散発しており、今後の被害状況次第では昨年同様に煙害によるアルファルファの色目の劣化が懸念されますが、これまでのところ悪影響は見受けられません。
 産地での需給と相場は、過去1か月間で非常に安定しており、大きな変動はありません。PNWのアルファルファの作付面積が昨年対比で大幅に減少したことにより、多くのバイヤーや生産者は今の時期に需給が引き締まると予想していましたが、米中貿易摩擦の影響で中国向けの購買を控えているサプライヤーもおり、産地相場は安定して推移しています。

2.スーダングラス
 8月9日の灌漑局の発表によると、作付面積は前年同時期対比で10%の増加です。
 早撒き1番刈の収穫は終了し、現在は2番刈の収穫が進行中です。例年よりも多湿な気候のため、茶葉が混入しているスタックが多く収穫されています。そのため、売値は生産者が期待しているほど高値とはならず、1番刈終了後に転作を進めている生産者もいる様子です。その一方で、安値の粗飼料に対する米国内需が旺盛であり、低グレードの1番刈への引き合いが高まっています。山間部の放牧地では乾燥した気候のため牧草が十分に生育しておらず、それが旺盛な内需の背景にあります。この内需が継続すれば、低グレード品であっても日本の顧客が期待するほどの値位置まで価格が下がらない懸念があります。
 直近では遅撒き1番刈の収穫が終盤に差し掛かっています。遅蒔きにおいても、茶葉の混入や軸の太さのバラつきが目立つ傾向にあり、大量に茶葉が混入するスタックは米国内のフィードロットへと出荷される予定です

3.ストロー類(ペレニアル・アニュアル・フェスク)
 
フェスク及びアニュアルライグラスストローの収穫は終了しました。ペレニアルライグラスストローの収穫は終盤に差し掛かっています。今年は天候に恵まれ、雨当たりの被害は発生していません。ペレニアルライグラスについては、種子相場が低調のため昨年対比で作付面積が減少し、産地での供給余力が例年よりも限定的です。中にはナッツ類へ転作を行った生産者もおり、種子相場次第ではありますがペレニアルライグラスの作付面積が回復するには数年から十数年単位での時間を要するとも考えられます。
 エンドファイト関連の分析について、分析機関であるオレゴン州立大学への州からの助成金の支払いが遅れており、従業員不足により例年よりも分析に時間を要しています。このことにより、日本向けの新穀ストローの出荷開始が若干遅延することが懸念されます
 
4.チモシーヘイ

(1) ワシントン州コロンビアベースン(灌漑産)
 生育の早い圃場では2番刈の収穫が開始しました。一般的に2番刈の市場価値11番刈よりも低下するため、単収の増加を意図して生育期間を延ばす生産者が多く、2番刈の収穫が本格化するのは8月下旬頃からと予想されます。早刈りされたものはプレミアムグレードとして比較的高値で取引されますが、大部分の2番刈は例年同様に刈り遅れ気味の茶葉の多いものが中心に集荷されるものと予想されます。
 1番刈の産地在庫について、プレミアムグレードの圃場在庫はほぼ払底している状況です。今年は降雨被害により良品の発生が非常に限定的であるため、サプライヤー間でのグレードと品質のバラつきが非常に大きい傾向にあります。そのため、グレード名だけでの価格比較はあまり意味をなしておりません。低グレード品についてはまだ圃場在庫が余っていますが、生産者が高値を期待して売り渋っているため、依然として産地相場が軟化する兆しは見えません。今後、カナダ産の全容が明らかになるにつれて、米国産の低グレード品の相場が軟化する可能性はあります。

(2) 中央オレゴン・東ワシントン・アイダホ(天水産)
 1番刈りの収穫はほぼ終了しました。これらのエリアは、昨年に比べて作付面積が拡大しており、2年連続の相場高騰を背景として来年には更に作付面積を増やす生産者も現れることが予想されます。7月の初めに降雨がありましたが、それ以降は温暖で乾燥した天候が続いており、品質は総じて良好です。収穫時期の始めから終わりまで、多くのサプライヤーが集荷競合したため、産地相場は引き続き堅調に推移しています。

(3) カナダ産
 アルバータ州南部レスブリッジについて、1番刈の収穫はほぼ終了しています。昨年に引き続き作柄は良好で、80%程度は上級品となる見込みです。その一方で、中・低級品の供給力が限定的である見通しです。米国産の高騰に引っ張られる形で、産地相場は昨年対比で上昇しています。
 アルバータ州中部クレモナについて、8月頭から本格的な収穫が始まりました。収穫前後に降雨があり、雨当たりや刈遅れなどが散見されています。全体像が見えるのはまだ先ですが、上級品の供給力は極めて限定的であると予想されます。

5.豪州産オーツヘイ
 新穀について、当初は5月頃から開始される播種時期に雨が少ない事が懸念されておりましたが、一通りの降雨があったため、無事播種作業は完了しました。ただ、播種後の降水量が例年と比べて少なかったことから、全地域の播種が遅れ、それに伴い生育も遅れております。特に、東豪州、南豪州は西豪州よりも雨が少なく、今年は例年よりも上位グレードが増えるのではないかと予想するサプライヤーもいます。また、豪州全域で降雨が少なかったことから、豪州内の放牧草の生育が不十分となったため、豪州国内からの需要が増加しています。特に低級品を中心に出荷が行なわれたため、下位グレードの供給できないサプライヤーも一部見られ始めました


                                                                                                                                               以上

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