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食肉情勢

(1)牛肉

<供給>
(1)国産
 令和元年8月成牛と畜頭数は、78.8千頭(前年比95.1%)となった。内訳を見ると、和牛32.6千頭(前年比96.9%)、交雑牛17.7千頭(同90.5%)、乳牛去勢13.5千頭(同92.8%)であった。
 令和元年9月の成牛と畜頭数は、速報値(9/30まで集計)で80.3千頭(前年比98.4%)と前年を下回った。
 (独)農畜産業振興機構が9月26日に公表した牛肉の需給予測によると、10月の生産量は交雑種、乳用種の出荷頭数の減少が見込まれる一方、和牛が増加すると見込まれることから、わずかに前年同月を上回ると予測する。3ヶ月平均(8~10月)では、出荷頭数、生産量ともに前年同期をわずかに上回ると予測している。

(2)輸入

 令和元年8月の輸入通関実績によると牛肉輸入量は全体で53.5千トン(前年比92.7%、前月比85.6%)となった。内訳は、チルドが26.1千トン(前年比99.4%、前月比95.2%)、フローズンが27.4千トン(同87.2%、同78.0%)となった。国内在庫事情を反映して調達を絞ったとみられ、チルド・フローズンともに前月から減少した。主な国別でみると、チルドは米国12.3千トン(前年比92.3%)、豪州11.5千トン(同99.9%)、カナダ1.2千トン(同236.0%)、フローズンは豪州13.3千トン(同86.1%)、米国8.4千トン(同73.9%)、カナダ2.9千トン(同109.5%)、ニュージーランド1.2千トン(同158.4%)、メキシコ1.1千トン(同96.9%)であった。
 (独)農畜産業振興機構が9月26日に公表した牛肉の需給予測によると、チルドビーフ輸入量は9月は前年の台風21号に伴う倉庫の浸水被害や通関の遅延により前年同月の輸入量が少なかったことなどから、前年同月をかなり大きく上回ると予測している。一方、10月は前年の輸入量が9月の台風による通関遅延の反動により多かったことに加え、輸入業者の買い付け時の国内在庫が高水準であったことから、前年同月をやや下回ると予測している。なお、3ヶ月平均(8月~10月)では前年同期をわずかに上回ると予測している。

<需要>
(1)家計
 総務省発表の令和元年7月度家計調査報告によると、全国二人以上の1世帯当たり牛肉購入量は522g(前年比96.0%)、支出金額が1,518円(同90.6%)となった。

(2)小売
 日本スーパーマーケット協会など食品関連スーパー3団体の8月の販売統計速報によると、既存店ベースでの畜産部門の売上高は1,037億円(前年同月比98.8%)となった。牛肉は気温上昇により焼肉やステーキ用は好調であるが、気候条件によりバーベキュー用商材は好不調がわかれた。お盆期間は和牛の動きがよく、それ以外は輸入牛が好調となった店舗が多い。相場の高めに推移した豚肉は冷しゃぶ用などは引き続き動きがよいが、全体としては前年並みとなった。鶏肉は相場の上昇により回復傾向がみられた。ハムやソーセージなどの加工肉は好不調がわかれたとの報告がなされている。
 日本チェーンストア協会が公表した8月販売概況によると、畜産品の売上は767億円(店舗調整後で前年同月比97.4%)であった。畜産品の動向としては、牛肉、豚肉、鶏肉はまずますの動きだった。一方、鶏卵、ハム・ソーセージの動きは鈍かったとしている。

(3)外食
 日本フードサービス協会がまとめた外食産業市場調査8月度結果報告によると、8月は台風の上陸や集中豪雨もあったが、土日祝日の合計が前年より2日多い曜日周りと、梅雨寒の前月から一転、気温が上昇したこと等から、ファーストフード業態などを中心に客足堅調となった。季節メニューの投入や、メニュー価格の改定等で客単価も上昇傾向が続いており、全体の売上は103.4%と2ヵ月ぶりに前年を上回った。ファミリーレストラン業態全体の売上は101.9%と前年を上回った。焼肉レストランは休日の集客が多い業態特性もあり、売上は110.0%と大幅に前年を上回ったとしている。

<在庫>
 (独)農畜産業振興機構公表の令和元年7月末の推定期末在庫量は、131.9千トン(前年比114.1%、前月比106.3%)となった。内訳は、輸入品在庫が123.2千トン(前年比115.3%、前月比107.3%)、国産品在庫が8.7千トン(同98.9%、同91.5%)と、輸入品在庫は前年、前月ともに上回った。同機構によれば、国産品と輸入品を合わせた期末在庫は、8月が130.8千トン(前年比106.1%)、9月が131.4千トン(同107.1%)、10月が134.9千トン(同109.4%)と予測している。

<市況>
(1)9月~10月
 令和元年9月の東京市場枝肉卸売価格(速報値9/30時点)は、和牛去勢A5が2,718円(前年比96.5%)、和牛去勢A4が2,405円(同95.9%)、和牛去勢A3が2,160円(同95.6%)、交雑牛B3が1,612円(同101.8%)、乳牛去勢B2が976円(同93.9%)であった。
 (独)農畜産業振興機構が9月26日に公表した10月の国内出荷予測頭数を品種別にみると、和牛が40.1千頭(前年比103.1%)、交雑牛が21.2千頭(同99.1%)、乳用種が30.4千頭(同98.1%)であり、全体では93.2千頭(同101.1%)と見込んでいる。
 9月枝肉相場は、特に和牛は市中在庫の多さから月初はやや軟調な展開とみられていたが、和牛去勢A5、A4(速報値ベース)は、月間平均で8月を上回る水準に戻している。10月枝肉相場は、年末年始販売用の枝肉手当(凍結用)も始まる時期であることから、少しずつ堅調さを増していく展開になるものと想定される。

(2)豚肉

<供給>
(1)国産

 令和元年8月度全国の肉豚出荷頭数は1,259千頭(農林水産統計9/30公表 前年同月比95.5%、前月比92.4%)となった。8月の全国地域別出荷頭数を前年同月比で見ると、北海道100.1%、東北97.0%、関東93.6%、北陸甲信越91.3%、東海81.3%、近畿87.5%、中四国112.1%、九州・沖縄96.3%となった。
 令和元年9月の全国と畜頭数は、速報値で1,257千頭(9/30まで集計)、前年同月比106.6%となっている。稼働日数では昨年より1日多い19日となり、1日当たりの平均と畜頭数は速報値段階で66,147頭となっている。
 農水省食肉鶏卵課令和元年8月30日付 肉豚生産出荷予測によると、今後の出荷予測頭数は令和元年10月1,420千頭(前年同月比95%)、11月1,418千頭(同95%)、12月1,460千頭(同101%)、令和2年1月1,381千頭(同97%)、2月1,310千頭(同100%)となっている。  

(2)輸入
 令和元年8月の輸入通関実績は豚肉全体で85.1千トン(前年同月比106.7%、前月比99.6%)となった。内訳はチルドが35.8千トン(前年同月比96.9%、前月比99.4%)、フローズンが49.3千トン(同115.2%、同99.8%)となった。チルドは国内在庫が多くあったなかで手当てを調整したことで、前年を下回ったとみられる。一方、フローズンは欧州産を中心に、中国の輸入需要による現地コスト高を見越した買い付けの影響で増加したとみられる。主な国別では、チルドがカナダ17.8千トン(前年同月比108.5%)、米国17.1千トン(同87.5%)、メキシコ0.9千トン(同89.3%)となった。フローズンは、スペイン12.5千トン(前年同月比126.6%)、デンマーク9.6千トン(同116.8%)、メキシコ8.2千トン(同124.8%)、米国3.9千トン(同88.8%)、オランダ.0千トン(同151.4%)、カナダ2.3千トン(同81.4%)となっている。
 
<需要>
(1)家計

 総務省発表の令和元年7月期家計調査報告によると、全国二人以上の1世帯当たり豚肉購入数量は1,720g(前年同月比98.5%)、支出金額が2,358円(同95.0%)となっている。


(2)小売
 日本スーパーマーケット協会など食品関連スーパー3団体の8月の販売統計速報によると、既存店ベースでの畜産部門の売上高は1,037億円(前年同月比98.8%)となった。牛肉は気温上昇により焼肉やステーキ用は好調であるが、気候条件によりバーベキュー用商材は好不調がわかれた。お盆期間は和牛の動きがよく、それ以外は輸入牛が好調となった店舗が多い。相場の高めに推移した豚肉は冷しゃぶ用などは引き続き動きがよいが、全体としては前年並みとなった。鶏肉は相場の上昇により回復傾向がみられた。ハムやソーセージなどの加工肉は好不調がわかれたとの報告がなされている。
 日本チェーンストア協会が公表した8月販売概況によると、畜産品の売上は767億円(店舗調整後で前年同月比97.4%)であった。畜産品の動向としては、牛肉、豚肉、鶏肉はまずますの動きだった。一方、鶏卵、ハム・ソーセージの動きは鈍かったとしている。
 月間を通じて比較的過ごしやすい気候となった9月は、暦の都合で3連休が2回あるなか、需要筋における売場の棚替えや、これまで輸入豚肉が中心となりがちだった販促が、国産豚肉へとようやくシフトしはじめたことにより、ロース、カタロースといったロイン系を中心に動きやすい環境となった。また、低級部位においても、学校給食が再開になったことを受けて、活発な動きを見せ始め、昨年同時期と比して全部位ともに全般的に荷回ししやすい環境となった。


(3)加工品
 日本ハム・ソーセージ工業協同組合発表 令和元年7月の豚肉加工品仕向量は32.6千トン(前年同月比100.4%、前月比103.8%)となった。この内、国内物が5.8千トン(前年同月比100.7%)、輸入物が26.8千トン(同100.4%)となっている。なお、上記仕向量とは別枠のシーズンドポークは10.1千トン(前年同月比101.6%)となっている。

<在庫>
 農畜産業振興機構発表の令和元年7月末の推定期末在庫量は、214.4千トン(前月比103.4%、前年同月比121.8%)となった。内訳は、輸入品の在庫が192.5千トン(前月比104.7%、前年同月比121.3%)、国産品が21.8千トン(同93.6%、同125.9%)となり、輸入品、国産品いずれも、前年を大きく上回る結果となった。

<市況>
(1)9月~10月

 令和元年9月の東京食肉市場枝肉相場は、速報値(9/30時点)で554円/kg(前年同月比108.0%、前月比98.8%)となった。前述のとおり、暦の兼ね合いで3連休が2回となった本年9月は、比較的涼しい気候を背景に、需要筋による棚換えや、販促の一部が国産豚肉にシフトした兼ね合いもあり、需要面では久しぶりに底堅い状況となった。他方、こうした気候を背景に、肉豚の出荷自体は堅調な動きをみせるも、9月9日に関東へ上陸した台風15号は、結果的に相場にも影響を与え、当初の予想を超える相場展開となった。また、9月13日に関東でもはじめてCSFが確認され、そのことが相場にどう影響を与えるのか注目を集めたが、影響は限定的となり、冷静さをいち早く取り戻す形となった。
 農畜産業振興機構発表の10月出荷予測頭数は1,420千頭(前年同月比94.6%)と予測している。需要筋によるスライスものを中心とした売場の棚換えと、国産豚肉へシフトした販促に支えられ、国産豚の需要は底堅く推移していくものと見込まれる。他方、供給面では涼しい気候を背景に、こちらも堅調な肉豚出荷が見込まれ、それになりに需給バランスが取れる状況になるのではないかと予測する。米中貿易戦争の行方によっては、輸入情勢が変化することも予測され、昨年同月のような需給が失調するような相場展開にはならないとみている。

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