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食肉情勢

(1)牛肉

<供給>
(1)国産
 平成30年8月成牛と畜頭数は、82.9千頭(前年比100.4%)と前年をわずかに上回った。内訳を見ると、和牛33.6千頭(前年比101.9%)、交雑牛19.6千頭(同 103.7%)、乳牛去勢14.6千頭(同 92.3%)であった。
 平成30年9月の成牛と畜頭数は、速報値(9/28まで集計)で77.0千頭(前年比90.9%)と前年を下回った。
 (独)農畜産業振興機構が9月25日に公表した牛肉の需給予測によると、10月は乳用種の出荷頭数の減少が見込まれるものの、和牛および交雑種の増加が見込まれることから、生産量は前年同月をやや上回ると予測する。3ヶ月平均(8~10月)では、出荷頭数、生産量ともに前年同期をわずかに下回ると予測するとしている。

(2)輸入

 平成30年8月の輸入通関実績によると牛肉輸入量は全体で57.7千トン(前年比123.2%、前月比88.0%)であった。内訳は、チルドが26.3千トン(前年比103.1%、前月比101.2%)、フローズンは31.4千トン(同147.1%、同 79.4%)であった。フローズンは前年8月にSGが発動され、米国産が減少した関係で前年比では5割近い増加となった。チルドの主な国別では、米国が13.4千トン(前年比97.5%)、豪州が11.5千トン(同106.4%)となった。フローズンでは、豪州が15.4千トン(前年比102.6%)、米国が11.4千トン(同264.8%)、カナダが2.6千トン(同285.3%)、メキシコが1.2千トン(同161.3%)となった。(独)農畜産業振興機構が9月25日に公表した牛肉の需給予測によると、チルドビーフ輸入量は、9月は米国産の輸入量が大幅に増加した前年同月に比べて減少が見込まれることから、前年同月をかなりの程度下回ると予測する。10月は米国産の輸入量の減少が見込まれることから、前年同月をわずかに下回ると見込まれる。3ヶ月平均(8~10月)では前年同期をやや下回ると予測する。

<需要>
(1)家計
 総務省発表の平成30年7月度家計調査報告によると、全国二人以上の1世帯当たり牛肉購入量は544g(前年比102.1%)、支出金額が1,676円(同 98.3%)と購入量は前年を上回ったものの、支出金額は前年を下回る結果となった。

(2)小売
 日本スーパーマーケット協会など食品関連スーパー3団体の8月の販売統計速報によると、既存店ベースでの畜産部門の売上高は1014億円(前年比99.0%)となった。猛暑のためか、バーベキュー用商材が不調となった店舗が多い。牛肉は気温上昇により焼肉用やステーキ用は動きがよかったが、国産牛が好調である一方で、輸入牛が不調とするコメントが多かった。相場の高めに推移した豚肉は冷しゃぶ用などは引き続き動きがよいが、全体としては伸び悩んだ。鶏肉は相場が下落傾向にある単価下落により不調となった店舗が多い。引き続きハムやソーセージなどは加工肉は不調となっている。
 日本チェーンストア協会が公表した8月販売概況によると、畜産品の売上は817億円(店舗調整後で前年比98.5%)であった。畜産品は牛肉、鶏肉、鶏卵の動きは良かったが、豚肉、ハム・ソーセージの動きは鈍かったとしている。

(3)外食
 日本フードサービス協会がまとめた外食産業市場調査8月度結果報告によると、8月は台風の上陸や集中豪雨、猛暑など、マイナス面もあったが、東京などで長雨の続いた前年と比べると雨天日が少なく、全体の客数は101.0%となった。加えて価格改定や各社各様のキャンペーン、季節メニューの訴求等による客単価の上昇が続いており、全体売上は102.9%と、24ヶ月連続して前年を上回った。ファミリーレストラン業態全体の売上高は2.5%前年を上回り、焼肉レストランは夏休みやお盆の帰省需要を取り込み集客好調、売上高は105.9%と21ヶ月連続して前年を上回った。

<在庫>
 (独)農畜産業振興機構公表の平成30年7月末の推定期末在庫量は、115.6千トン(前年比101.7%、前月比108.5%)となった。内訳は、輸入品在庫が106.9千トン(前年比102.2%、前月比108.2%)、国産品在庫が8.8千トン(同 87.4%、同 99.9%)であった。同機構によれば、国産品と輸入品を合わせた期末在庫は、8月が123.5千トン(前年比 106.4%)、9月が122.2千トン(同 102.6%)、10月が122.0千トン(同 103.1%)と予測している。

<市況>
(1)9月~10月
 平成30年9月の東京市場枝肉卸売価格(速報値9/28時点)は、和牛去勢A5が2,821円(前年比101.0%)、和牛去勢A4が2,515円(同 105.0%)、和牛去勢A3が2,269円(同 113.5%)、交雑牛B3が1,580円(同 110.3%)であった。
 (独)農畜産業振興機構が9月25日に公表した10月の国内出荷予測頭数を品種別にみると、和牛が38.7千頭(前年比103.8%)、交雑牛が22.4千頭(同 106.2%)、乳用種が31.2千頭(同 99.1%)であり、全体では93.7千頭(同 103.0%)と見込んでいる。
 9月の相場は、出荷頭数が想定よりも少なかったこともあり、特に和牛は強もちあいでの推移となった。10月の相場も出荷動向に左右されると見込まれるが、秋冬商材への棚替えによる消費拡大に期待を寄せたい。

(2)豚肉

<供給>
(1)国産

 平成30年8月度全国の肉豚出荷頭数は1,318千頭(農林水産統計9/28公表 前年比100.6%)となった。農水省9月4日発表の月出荷予測では、1,240千頭(前年比95.0%)と予測されており、予測と前年を上回る結果となった。8月の全国地域別出荷頭数を前年比で見ると、北海道100.0%、東北100.1%、関東98.4%、北陸甲信越101.5%、東海101.0%、近畿100.1%、中四国89.3%、九州・沖縄105.0%となっており、中四国を除いてほぼ前年並みの内容となっている。
 平成30年9月の全国と畜頭数は、速報値で1,178.5千頭(9/28まで集計)、前年比89.9%となっている。稼働日数では昨年より2日少ない18日となり、1日当たりの平均と畜頭数は速報値段階で65,472頭となっている。
農水省食肉鶏卵課平成30年10月1日付 肉豚生産出荷予測によると、今後の出荷予測頭数は平成30年10月1,463千頭(102%)、11月1,503千頭(102%)、12月1,492千頭(102%)、平成31年1月1,389千頭(100%)、2月1,299千頭(100%)、3月1,381千頭(97%)となっている。  

(2)輸入
 平成30年8月の輸入通関実績は豚肉全体で79.7千トン(前年比101.5%、前月比102.0%)となった。チルドは36.9千トン(前年比101.2%、前月比113.7%)となり、今年最も多い輸入量となった。豚価高に加えて国内在庫も締まっていたこともあり、特売商材としてやや厚めに手当てしたものとみられる。フローズンは、42.8千トン(前年比101.9%、前月比93.7%)となり、前年は上回ったものの、前月からは2.9千トン減少した。主な国別では、チルドが米国19.6千トン(前年比101.2%)、カナダ16.4千トン(同101.4%)となった。フローズンは、スペイン9.9千トン(前年比114.8%)、デンマーク8.2千トン(同85.2%)、メキシコ6.6千トン(同100.1%)、米国4.4千トン(同126.7%)、カナダ2.9千トン(同122.1%)となり、デンマークがスペインを抜き再びフローズンでトップの輸入量となった。
 
<需要>
(1)家計

 総務省発表の平成30年7月期家計調査報告によると、全国二人以上の1世帯当たり豚肉購入数量は1,747g(前年比105.7%)、支出金額が2,483円(前年比102.9%)となり、支出金額、購入数量ともに前年を上回った。


(2)小売
 日本スーパーマーケット協会など食品関連スーパー3団体の8月の販売統計速報によると、既存店ベースでの畜産部門の売上高は1014億円(前年比99.0%)となった。猛暑のためか、バーベキュー用商材が不調となった店舗が多い。牛肉は気温上昇により焼肉用やステーキ用は動きがよかったが、国産牛が好調である一方で、輸入牛が不調とするコメントが多かった。相場の高めに推移した豚肉は冷しゃぶ用などは引き続き動きがよいが、全体としては伸び悩んだ。鶏肉は相場が下落傾向にある単価下落により不調となった店舗が多い。引続きハムやソーセージなどの加工肉は不調となっている。日本チェーンストア協会が公表した8月販売概況によると、畜産品の売上は817億円(店舗調整後で前年比98.5%)であった。畜産品は牛肉、鶏肉、鶏卵の動きは良かったが、豚肉、ハム・ソーセージの動きは鈍かったとしている。
 自然災害(台風、地震)、豚コレラの発生等の影響があったものの影響は限定的で、行楽需要や秋冬に向けた鍋商材への売場に進んだこともあり、国産豚肉に関しては8月と比べると荷動きがでてきた。但し、相場が下がってきているわりには、荷動きがいまいちといった状況で、と畜頭数が回復し、輸入豚肉の入荷が安定している中で、やや荷余り感があった印象である。部位毎の動きとしては、バラが好調で、肩ロースがまずまず、ロースがやや鈍く、スソ物(ウデ、モモ)が低調といった感じであった。

(3)加工品
 日本ハム・ソーセージ工業協同組合発表 平成30年7月の豚肉加工品仕向量は32.5千トン(前年比99.7%、前月比97.0%)となり、2ヶ月連続で前年を下回る結果となった。この内、国内物が5.8千トン(前年比92.1%)、輸入物が26.7千トン(同101.6%)となった。なお、上記仕向量とは別枠のシーズンドポークについては10.0千トン(前年比101.6%)となった。

<在庫>
 農畜産業振興機構発表の平成30年7月末の推定期末在庫量は、176.0千トン(前月比98.6%、前年比100.0%)となった。内訳は、輸入品の在庫が158.7千トン(前月比98.5%、前年比98.2%)、国産品が17.3千トン(同99.4%、同119.9%)となり、国産品の在庫は前月を下回ったものの、前年を大きく上回る結果となった。

<市況>
(1)9月~10月

 H30年9月の東京食肉市場枝肉相場は、速報値(9/28時点)で513円/kg(前年比84.1%、前月比83.3%)となった。9月上旬は500円半ば近辺で比較的高値でもち合ったものの、中旬以降一気に徐々に下がり始め、430円台まで下落し、昨年を大幅に下回る相場となった。売れ行き不振と輸入豚肉が安定的に入荷している中での、荷余り感を反映した形となった。
 農畜産業振興機構発表の10月出荷予測頭数は1,482千頭(前年比103.8%)と予測している。ここにきて、相場が急激に下落したことに加え、鍋商材などの売場展開が本格的になること、行楽シーズン需要もあること、から荷動きは活発になるものと思われる。ただ、10月は出荷が昨年以上に見込まれること、輸入豚肉の入荷もこれまで同様見込まれることから、昨年のような高値の展開はなく、400円台での展開となるものと予測する。

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