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食鳥市況

1.生産動向

 生産・処理動向調査((一社)日本食鳥協会5月下旬実施)によると、4月の推計実績は、処理羽数59,966千羽(前年比104.0%)・処理重量180.1千トン(同104.0%)と前年をともに大きく上回った。前年より稼働日が多かったこともあるが、全国的に気温が平年より高かったことや育成後半の伸びが従前通りに回復したこと等が要因と思われる。特に主要産地である南九州地区が処理羽数(同104.8%)処理重量(同104.5%)ともに前年を大きく上回った。なお、生鳥処分は廃棄合計3.64%(前年差△0.03%)と減少した。
 5月-7月で、5月については北海道・東北地区の増体も好調に推移したとみられ(同101.1%)、全体でも計画が上方修正される可能性があると考えられる。6月については、処理羽数が前年並み(同100.0%)も重量が前年割れ(同99.2%)となっており、供給が減少する計画となっている。ここのところ需要が緩み、多少在庫が過剰気味であるうえ例年梅雨時期は需要が弱まるため、供給減は在庫の抑制にはつながると期待されるが、7月は再び羽数(同103.3%)・重量(103.1%)ともに増加する計画となってなっており、消費動向次第で再び供給過多が懸念される。


2.輸入動向

 財務省が5月30日公表した貿易統計によると、4月の鶏肉(原料肉)輸入量は47.3千トン(前年比95.4%)で、日本食肉輸出入協会の予測(42.0千トン)を大きく上回り、通関の変更等があった可能性がある。同協会公表によると5月43.7千トン(同92.7%)・6月43.2千トン(同98.4%)と予測されており、「輸入品の国内の動きは良いとは言えない状況。ASF(アフリカ豚コレラ)発生に伴い、中国では豚肉に代わる食肉として鶏肉の需要が高まってきており、ブラジル産はブラジル国内の需要増加も相まって、国内向けの相場は次第に上がるものと見込まれる。タイ産に関しても中国向けの生産が増えてきているなかで価格が上昇しており、日本のタイ産鶏肉への需要そのものが縮小傾向に向かうと考えられる。」とコメントしている。調整品が引き続き潤沢に入ってきているなかであるが、輸入品の価格上昇が国内相場にどの様に影響するか注視が必要と思われる。
 鶏肉調整品の4月輸入量は44.8千トン(前年比107.7%)と、前月より2.3千トン増加した。中国産が17.0千トンで前年比94.4%と減少したものの前月に比べ0.87千トン増加、タイ産も27.2千トン(同117.0%)となった。1-4月累計でも前年比105.5%と量販店の惣菜向けやコンビニ向けの加工品の需要増加に伴い、輸入量も増加傾向となっている。


3.消費動向

(1)家計
 総務省統計局発表の家計調査報告によると、3月は、全国一世帯当たりの3畜種生鮮肉の消費(購入)数量は4,175g(前年比102.0%)と前年は上回ったが金額は5,963円(同99.7%)と6か月連続で下回った。牛肉は安価な輸入牛による焼き肉・ステーキ用が堅調で数量は上回ったが金額が下回った。豚肉・鶏肉はともに相場安であったものの金額は昨年を上回った。特に鶏肉は数量1,428g(同106.2%)・金額1,332円(同100.9%)となり、ヘルシー・低価格志向や特売効果等もあり、購買数量が大きく伸びた関係から金額は前年並みとなった。

(2)量販
 食品関連スーパー3団体の販売統計速報によると、4月の畜産部門の売上高は1,004億円で全店ベースで前年並み(100.2%)であったが、既存店ベースでは98.9%と減少した。「気温の影響か好不調動向に店舗での差が大きく全体的な傾向はみられなかった。月末のGW時期は和牛などの動きがよかった一方で、それ以外の時期は輸入牛の動きが良かった。ステーキ用の赤身肉は好調だが、気温により焼肉用は好不調まちまちとなった。豚肉は相場がやや高騰しているが、気温が低下した地域では国産、輸入豚ともやや不調とする店舗が多かった。加工肉は価格競争の厳しさを指摘するコメントもみられた。」と報告されている。

 
(3)加工筋

 日本ハム・ソーセージ工業協同組合調べによる3月度の鶏肉加工品仕向肉量は、前年比98.8%の4.47千トン。うち国内物は同99.2%の3.72千トンと前年をやや下回り、輸入物も同96.7%の0.75千トンと報告された。1-3月累計では同102%と前年を上回っている。輸入物の比率は16.9%と低いもののサラダチキン向け等の需要が堅調で着実に伸びてきた。4月以降も需要増加が期待でき、国産むね肉価格が比較的低位で安定していることや、国産志向や味の面から国産むね肉での製造も増加する傾向にある。



4.在庫状況

 推計期末在庫は国産27.65千トン(前年比97.3%・前月差△1.19千トン)、輸入品124.67千トン(同84.2%・同△5.36千トン)と合計で152.32千トン(同86.3%・同△6.22千トン)となった。生産量が5.8千トン増加したものの、輸入量が1.9千トン減少し、国産品の出回り量が生産量を上回ったため、国産品の在庫が減少した。輸入品は出回り量が1.19千トン減少の44.92千トンとなったため、前年比でみると84.2%と大幅減少となった。
 (独)農畜産業振興機構の需給予測(5月29日公表)では、4月は国内生産量が前月比で1.6千トン減少するものの輸入量が前月比で6千トン増加となっている。3月に比べ出回り量の減少が見込まれるため、期末在庫は約153.1千トン程度と在庫は若干の増加見込みとなっている。
 なお、5月は前月比で生産量が1.0千トン増加、輸入量もブラジル中心に1.7千トン増加し、出回り量も5.9千トン増加することから期末在庫は国産・輸入品合計で2.6千トン減少の150.5千トン(前年比87.0%)の予測。6月は生産量が2.3千トン減少、輸入量もブラジル中心に0.5千トン減少、出回り量が0.8千トン増加することから、在庫は6.1千トン減少の144.4千トン(前年比87.0%)と下回る予測となっている。


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