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食鳥市況

1.生産動向

 生産・処理動向調査((一社)日本食鳥協会9月下旬実施)によると、8月の推計実績は、処理羽数57,472千羽(前年比102.4%)・処理重量167.2千トン(同103.5%)と羽数・重量とも前年を上回り、猛暑による増体の低下が懸念されたものの順調な生育となり、前月時点の計画値(処理羽数同102.3%・処理重量同103.45)並となった。主な地域別では北海道・東北地区が前年比102.2%(前回計画103.1%)、南九州地区が同102.8%(同101.6%)となった。なお、生鳥処分は廃棄合計2.78%(前年差△0.2%)となっている。
 9月-11月計画では、9月は、処理羽数(同104.0%)・処理重量(同104.7%)とも昨年の北海道地震・西日本の台風等による処理数減の反動等があり、さらに前月時点での計画よりそれぞれ前年比を0.2%上方修正され、大きく上回る計画となっている。10月が処理羽数(同101.9%)・処理重量(102.4%)、11月も処理羽数(同102.6%)・処理重量(同102.6%)ともに前年を上回る計画となっている。今後も台風・大雨等の影響が心配されるが増産傾向に変わりなく、当面は潤沢な供給が続く見通しとなっている。朝夕の気温低下とともにイベント等も増加し需要の伸びも期待されるが、消費増税などの影響がどの様になるのか、今後の需給動向に注視が必要と考えられる。


2.輸入動向

 財務省が9月27日に公表した貿易統計によると、8月の鶏肉(原料肉)輸入量は50.5千トン(前年比99.4%)で、日本食肉輸出入協会の予測(47.8千トン)を約2.7千トン上回った。国別ではブラジルが予測を約0.3千トン上回る36.3千トン(同109.3%)、タイも約0.5千トン上回る10.5千トン(同71.8%)となった。同協会(9月19日取り纏め)によると9月49.9千トン(同123.9%)・10月44.8千トン(同82.3%)と予測されており、「鶏肉の国内の動きは国産品、輸入品ともにあまり良くなく、国内鶏肉相場が低い中では輸入品の出番が限られ、また我が国の冷凍倉庫は満杯状況にあり、今後のブラジル産・タイ産の価格は不透明にあることから、月によって増減はあるものの、当面、現状水準で推移するものとみられる。」とコメントしている。尚、8月はトルコ他等の主要国以外からの輸入量が増加(1.87千トン(同159.5%))しており、今後の動向が気になるところである。
 鶏肉調整品の8月輸入量は41.96千トン(前年比97.4%)と、前月より4.6千トン減少した。中国産が3.5千トン減少の15.28千トン(同86.6%)、タイ産も1.28千トン減少の26.22千トン(同104.85)となった。8月単月では前年比を下回ったものの1-8月累計では333.8千トン(同101.5%)となっており、量販店やコンビニ等の惣菜向け需要はクリスマス等も控え今後も伸びると思われ、この傾向は続くものと考えられる。


3.消費動向

(1)家計
 総務省統計局発表の家計調査報告によると、7月は、全国一世帯当たりの3畜種生鮮肉の消費(購入)数量は3,540g(前年比98.7%)、金額は5,061円(同94.5%)となった。7月は梅雨明けが遅く、気温も平年より低めに推移したこともあり、牛肉はステーキや焼肉用等の動きが鈍く数量(同95.9%)・金額(同90.6%)とも前年を下回った。豚肉も冷しゃぶ・生姜焼き等が鈍く数量(同98.7%)金額(同94.9%)とも下回った。鶏肉については前月同様相場が安価で推移したこともあり量販店等の販促回数が増加したことで購入頻度(同103.4%)・数量(100.3%)は上回ったが、金額(同99.2%)は相場安もあり僅かに下回った。

(2)量販
 食品関連スーパー3団体の販売統計速報によると、8月も食品の売上高は全店ベースで昨年比98.5%・既存店ベースでも同97.3%と食関係の小売業は厳しい結果となった。部門別では惣菜のみ全店・既存店ベースで前年を上回った。畜産部門の売上高は1,037億円で全店ベースでほぼ前年並み(前年比100.3%)、既存店ベースでは下回った(同98.8%)。「牛肉は気温上昇により焼肉やステーキ用は好調であったが、気候条件によりバーベキュー用商材は好不調がわかれた。お盆期間は和牛の動きがよく、それ以外は輸入牛が好調となった店舗が多い。相場が高めに推移した豚肉は冷しゃぶ用などは引き続き動きはよいが、全体としては前年並みとなった。鶏肉は特売回数も増え回復傾向がみられた。ハム等加工肉は好不調がわかれている。」と報告されている。惣菜部門同様、鶏肉関連でも新メニューの開発による需要拡大が望まれている。

 
(3)加工筋

 日本ハム・ソーセージ工業協同組合調べによる7月度の鶏肉加工品仕向肉量は、前年比107.8%の5.026千トンとなった。うち国内物は同109.2%の4.190千トンと前年を上回り、輸入物も同101.7%の0.836千トンと上回った。1-7月累計合計でも同103.0%の32.097千トンと前年を上回っている。鶏肉加工品は8月以降もさらに需要が増加すると考えられ、国産むね肉価格が比較的低位で安定していることで国産比率が高まっており、さらに国産物での製造量増加を期待したい。



4.在庫状況

 推計期末在庫は国産29.045千トン(前年比102.1%・前月差△1.532千トン)、輸入品127.565千トン(同91.4%・同+4.547千トン)と合計で156.610千トン(同93.2%・同+3.015千トン)となった。生産量が1.58千トン増加し、輸入量も9.847千トン増加した。国産品の出回り量が生産量を上回ったため、国産品の在庫が微減した。輸入品は出回り量が6.23千トン増加の48.67千トンとなったため前月より増加したものの、前年比でみると91.4%と減少した。
 (独)農畜産業振興機構の需給予測(9月26日公表)では、8月は国内生産量が前月比で約7.5千トン減少、輸入量も前月比で約5.4千トン減少、出回り量も前月比で約10.2千トン減少、その結果期末在庫は約157.0千トンと前月より微増する見込み。しかしながら前年比では、92.9%と下回る見通しとなっている。
 なお、9月は前月比で生産量が3.3千トン増加し、輸入量もブラジル中心に2.1千トン増加、出回り量も0.4千トン微増することから期末在庫は国産・輸入品合計で5.3千トン増加の162.3千トン(前年比99.7%)と予測されている。10月は生産量が13.3千トン増加し、輸入量は5.1千トン減少、出回り量が18.7千トン増加することから、在庫は5.3千トン減少の157.0千トン(前年比94.2%)と大幅に下回る予測となっている。


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