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食鳥市況

1.生産動向

 生産・処理動向調査((一社)日本食鳥協会9月下旬実施)によると、8月の推計実績は、処理羽数56,102千羽(前年比102.2%)・処理重量161.4千トン(同100.8%)となった。前月時点の計画で処理重量は同101.4%と見込んでいたが、猛暑等による熱死・給餌減退もあり関東地区(計画差△4.5%)・中部地区(同△4.1%)等で下回ったものの、北海道・東北地区(同+0.1%)・南九州地区(同±0%)が計画並みに推移したこと等から前年並みとなった。全体的には、育成率の向上(廃棄率の減少)から体重減をカバーしたかたちとなっている。
 9-11月で、9月の処理羽数・重量は曜日回りの関係による稼働日減少の影響で南九州地区の処理羽数(前年比101.2%)を除き前年を下回る計画。10月は出荷羽数の増加により処理羽数(同102.7%)・重量(同100.9%)ともに前年を上回る計画、11月も処理羽数(同102.2%)・重量(同100.7%)ともに上回る計画となっている。ただ処理重量で最大産地の南九州地区が10月(同99.8%)・11月(同98.8%)ともに前年を下回ると計画しているため、年末最需要期に向けて若干の供給不足の懸念もあると思われる。


2.輸入動向

 財務省9月27日発表の貿易統計によると8月の鶏肉(原料肉)輸入量は50.8千トンと、昨年11月以来9カ月ぶりに50千トン台となった。前年同月(52.0千トン)より下回ったものの1-8月累計では375.5千トン(前年比106.5%)と前年を上回るペースとなっている。国別では、ブラジルは減産・輸入遅延等の影響で34.6千トン(前年比78.5%:丸鶏含む)、それに対しタイは14.6千トン(同130.3%)と今年1か月の最多量となった。輸出入協会では9月50.9千トン(同91.9%)・10月48.9千トン(同84.5%)と予測しており、年末に向け輸入量は前年比で減少見込みではあるものの在庫が前年より1割以上多いため、輸入鶏肉市況の展開は厳しくなると予測されている。
 鶏肉調整品の8月輸入量は前月より2.8千トン減少の43.1千トン(前年比98.5%)で、中国が17.7千トン(同101.7%)、タイは25.0千トン(同96.6%)となった。1-8月累計では328.9千トン(同106.1%)となっており、過去最高を更新した前年を上回る可能性も出てきた。今後も、唐揚げ・サラダチキンや串物等コンビニ・惣菜売り場向けの需要拡大は継続すると考えられ、この輸入拡大が国内加工製造数量や生鮮肉販売数量にどの様に影響していくのか注視が必要と思われる。


3.消費動向

(1)家計
 総務省統計局発表の家計調査報告によると、7月の全国一世帯当たりの生鮮肉消費(購入)数量は、3,914g(前年比105.8%)、金額も5,759円(同101.2%)と前年を上回った。うち鶏肉については、数量はむね肉等の需要拡大で1,294g(同107.0%)と前年を大きく上回リ、金額も1,194円(同100.8%)と再び増加に転じた。尚、肉類全体の金額はハム類の減少等で14か月ぶりに前年を下回ったと報告されている。

(2)量販
 スーパー3団体によると「8月の畜産部門の売上高はパネル270社全店ベースで売上1,014億円で前年比0.4%増となったものの、既存店ベースでは同1.0%減となり17か月ぶりに前年を下回った。猛暑のためかバーベキュー用商材が不調。牛肉は気温上昇により焼肉やステーキ用は好調も国産牛に比べ輸入牛が不調。相場高で推移した豚肉は冷しゃぶ、生姜焼き用等動きは良かったが全体では伸び悩み。鶏肉は相場が下落傾向にあり、単価下落により金額ベースで不調となった店舗が多い。」との報告であった。

 
(3)加工筋
 日本ハム・ソーセージ工業協同組合調べによる7月度の鶏肉加工品仕向肉量は、前年比99.5%の4.66千トン。うち国内物は同98.7%の3.84千トンと下回ったものの輸入物が同103.2%の0.82千トンと報告された。輸入物は1-8月累計でも同142.6%と増加しているものの、6月の同130.3%増に比べ増加幅は圧縮された。サラダチキン向け等の需要が堅調であるなか輸入物の比率は着実に伸びているが、国産むね肉価格が比較的低位で安定しているため加工向け数量のアップに期待したい。



4.在庫状況

 推計期末在庫は国産28.5千トン(前年比111.3%)、輸入品139.5千トン(同114.2%)と合計で168.0千トン(同113.7%)、前月比で約2.0千トン増加となった。国内生産量が前月対比で6.0千トン減少したものの、輸入量が同1.8千トン増加し、なおかつ売れ行きが低調だったこと等が要因と考えられる。尚、推定出回り量は、輸入品が前月比6.5千トン減少の42.9千トン、国産も同6.6千トン減少の128.9千トンとなった。
 8月は国内生産量が前月比で4.0千トン減少となる一方、輸入量は5.1千トン増加した。安い輸入チルドポークの出回りや暑さの影響等もあり依然として需要は弱含みと考えられ、出回り量も減少するものと思われる。よって、在庫は引き続き高水準で推移すると考えられる。
 (独)農畜産業振興機構の需給予測では、9月は前月比で生産量が1.7千トン増加し、輸入量はブラジル中心も前月並み、出回り量が10.9千トン増加することにより、国産・輸入品合計で7.1千トン減少の160.9千トン。10月は生産量が13.7千トン増加するのに対し、輸入量はブラジル中心に2千トン減少し、出回り量が3.3千トンの微増であるため、期末在庫は1.2千トン増加の162.1千トン(前年比94.6%)とされている。輸入チルドポーク等の輸入も相変わらず潤沢で、行楽・運動会シーズンでもあるため国産・輸入品問わず鶏肉需要拡大に期待したい。


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