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食鳥市況

1.生産動向

 生産・処理動向調査((一社)日本食鳥協会1月下旬実施)によると、平成30年12月の推計実績は、処理羽数はほぼ前年並み(前年比99.8%)だったものの、処理重量は寒暖の差が激しかったことなどから増体が思わしくなく、廃棄合計も3.81%(同0.12%増)となり、前月時点での計画190.6千トン(前年比98.3%)から更に下回り188.7千トン(同97.3%)となった。各地区で羽数に対して重量が伸び悩み(特に出荷間際の伸びに欠けるとの報告がある)、特に南九州地区で前年比を5%以上下回った。なお平成30年累計では、前年に引き続き2,000千トン超えで過去最多を7年連続で更新する見通し(確報値は、例年5月頃に農水省から公表される)となった。
 平成31年1月-3月で、1月は処理重量が170.6千トン(前年比99.7%)と若干下回るもほぼ前年並みの計画。2月については処理羽数55,663千羽(同102.3%)・処理重量165.3千トン(同101.6%)とともに前年を上回る計画となっている。3月は、前年に比べ日曜日が1日多い関係で処理羽数60,279千羽(同99.3%)・処理重量179.1千トン(同99.3%)と計画された。1月に入り東日本を中心に冷え込みが厳しいことや、出荷直前の伸びの悪さの改善が出来ていないこと等から重量ベースで計画を下回ることも予想される。


2.輸入動向

 財務省がH31年1月30日公表した貿易統計によるとH30年12月の鶏肉(原料肉)輸入量は47.0千トン(前年比101.1%)で前月を約4千トン上回った。年間では史上3位の560.3千トンと高水準を記録した。輸出入協会ではH31年1月45.4千トン(同94.0%)・2月48.5千トン(同103.9%)と予測しており、「ブラジル産の相場は年末から上昇傾向にあるが、今後の船積み数量や為替相場の変動による影響に注目。またタイ産は一部で荷動きが重くなっており相場も弱気で推移しているが、中国市場の動きによっては今後反転する可能性も否定できない。」とコメントしている。
 鶏肉調整品のH30年12月輸入量は46.1千トン(前年比95.8%)となり、年間累計で初めて500千トンを超えて513.7千トンとなった。タイが303千トン(同103.3%)と前年を上回り、中国も平成26年に期限切れ鶏肉問題が発生し減少していたが徐々に回復傾向にある。平成7年が55千トンだったため24年間で約10倍に拡大した。タイ・中国両国にて日系企業の参画による日本向け商品の増加と共に量販店や業務用等の需要が拡大しており、さらに今年10月には消費税率の引き上げに伴う飲食料品の軽減税率の適用により、外食から中食(惣菜品等)へと消費が移行するという見方もあり、惣菜向けに需要の高い鶏肉調整品の輸入は底堅く推移するものと考えられている。


3.消費動向

(1)家計
 総務省統計局発表の家計調査報告によると、11月は、全国一世帯当たりの3畜種消費(購入)数量は3,867g(前年比101.7%)と前年は上回ったが金額は5,621円(同97.8%)と下回った。全国的に晴れた日が多く、気温も平年を上回ったため鍋物需要が低調だったことも要因と思われる。豚肉は購入頻度が前年を上回ったものの安価な輸入品の影響が考えられる。鶏肉についても、むね肉の需要拡大等で数量は1,461g(同101.2%)と前年を上回ったが、金額は相場安・単価安もあり1,339円(同96.5%)と2か月連続で前年を下回った。

(2)量販
 スーパー3団体による「12月の畜産部門の売上高は1,227億円で全店ベース前年比0.2%増も既存店ベースでは同0.9%減少した。中旬までは前年より気温が高く鍋物用等の動きが悪かったものの、下旬から気温が低下し、クリスマスから年末にかけては総じて動きがよくなった。豚肉は相場が下落傾向にあり数量を伸ばした店舗が多かった。牛肉は輸入牛中心に焼肉・ステーキ用は好調も和牛からシフトしたことによる単価が下落した店舗もみられた。鶏肉については相場低下も影響し、前半の不振を後半カバーできなかった店舗が多かったと報告された。食肉速報によると年末の売れ筋は国産もも肉に集中し、価格は企業間で差がみられたものの、販売数量の増加を達成した企業はなかったとされた。また、惣菜部門におけるクリスマス商戦は、平日となった影響でオードブルの動きが悪い一方で、チキンや寿司が好調だったとの報告もある。

 
(3)加工筋

 日本ハム・ソーセージ工業協同組合調べによる11月度の鶏肉加工品仕向肉量は、前年比101.2%の4.8千トン。うち国内物は同98.2%の3.9千トンと前年を下回り、反面輸入物は同116.3%の0.9千トンと報告された。輸入物は1-11月累計でも同130.8%と大幅に増加しているものの、全体の18.1%となっている。サラダチキン向け等の需要が堅調であるなか輸入物の比率が着実に伸びてきたが、国産むね肉価格が比較的低位で安定していることや、国産志向や味の面から国産むね肉での製造が見直される傾向にある。



4.在庫状況

 推計期末在庫は国産28.4千トン(前年比104.1%・前月差△0.5千トン)、輸入品137.8千トン(同91.3%・同△0.07千トン)と合計で166.2千トン(同93.2%・同△0.5千トン)となった。生産量が2.5千トン減少し、輸入量も11.2千トン減少した。そのため推定出回り量は、国産が0.9千トン減少の126.7千トン、輸入品も8.3千トン減少の43.2千トンとなった。
 12月は国内生産量が前月比で23.5千トン増加、輸入量も約5千トン増加。暖冬ではとの予測はあるものの、クリスマス・年末特需で出回り量の増加が見込まれるため、期末在庫は160千トンを下回る見通し。
 (独)農畜産業振興機構の需給予測では、1月は前月比で生産量が19千トン減少し、輸入量もブラジル中心に2.7千トン減少するも、出回り量も34.3千トンと大幅に減少することから、期末在庫は国産・輸入品合計で5.8千トン増加の165.2千トン。2月は生産量が7千トン減少も、輸入量がブラジル中心に3.1千トン増加し、出回り量も2.6千トン増加することにより、在庫は0.7千トン減少の164.5千トン(前年比87.9%)とされている。産地の生育状況の急回復が見込めないなか、直近の冷え込みからの鍋物需要等で、若干在庫減少に向かうこともあり得ると思われる。


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