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食鳥市況

1.生産動向

 生産・処理動向調査((一社)日本食鳥協会11月下旬実施)によると、10月の推計実績は、処理羽数60,880千羽(前年同月比103.2%)・処理重量180.0千トン(同101.7%)となった。前年同月と比較すると、特に関東以北の処理羽数・重量が3.4~5.4%上回っており、全国的に気温が高く温暖で降水量も少なかったことや、商品化率の向上(廃棄率が前年比0.30%減)等が要因と考えられる。
 H30年11月-H31年1月で、11月は処理羽数(前年比101.8%)・重量(同100.1%)ともに前年を上回る計画であるが、出荷前の増体の伸びが鈍っているとの生産者の声もあるなど、前月時点より下方修正(0.4%減・0.7%減)された。12月についても処理羽数(同100.3%)は前年並も重量(同98.3%)が増体の伸びに不安要素があるためか前年を下回ると計画された。地区別では北海道・東北地区は前年比を維持(同100.2%)するものの北部・南九州地区が同97.8%・同97.2%と計画されており、主要産地だけに在庫はあるというものの年末商戦への影響が懸念されるところである。尚H31年1月については、処理羽数は同101.3%と上回り、重量も同99.9%とほぼ前年並みと計画された。


2.輸入動向

 財務省11月29日発表の貿易統計によると10月の鶏肉(原料肉)輸入量は54.4千トンと、前年比(94.1%)で下回ったものの今年最多となり、1-10月累計で470.2千トン(前年比100.9%)となった。国別では、累計でブラジルが335.5千トン(前年比98.2%:丸鶏含む)と若干下回っている反面、タイが118.6千トン(同114.7%)と大幅に上回った。輸出入協会では11月47.8千トン(同83.8%)・12月46.9千トン(同100.9%)と予測しており、「ブラジル産は現地価格が下落基調にあったが11月に入って下げ止まった感があり、今後反転する可能性もある。タイ産の価格もブラジル産価格に引っ張られ低迷」とコメントしている。ただ、直近では国内在庫はまだ潤沢にあるものの、「冷凍正肉が260円/kgでも探せない」との報告も一方ではある。
 鶏肉調整品の10月輸入量は最需要期に向け前月より12.3千トン増の50.5千トン(前年比118.9%)となり、単月では昨年12月の48.0千トンを上回り最多記録を更新した。9月の落ち込み(38.2千トン)はあったものの、1-10月の累計でも417.5千トン(同106.5%)と上回っている。なかでも一時減少していた中国からの輸入が前年より1割強上回った。中国では国内向けはもとより輸出向けの工場が増加し、日本からの細かい発注に応えることで数量を伸ばしており、チャイナリスクがあるなか今後もこの傾向は続いていくものと思われる。


3.消費動向

(1)家計
 総務省統計局発表の家計調査報告によると、9月は台風による営業時間短縮等で購入機会の減少等があったものの、前年比で土日が一日多い曜日回りもあり、全国一世帯当たりの生鮮肉消費(購入)数量4,001g(前年比101.6%)・金額5,961円(同102.5%)でともに前年を上回った。鶏肉については、むね肉等の需要拡大で数量は1,368g(同101.9%)と前年を上回り、金額でも前月が猛暑による消費減少や単価安もあり前年を下回ったが、再び前年超えとなった。

(2)量販
 スーパー3団体によると「10月の畜産部門の売上高はパネル270社全店ベースで売上1,042億円で前年比2.0%減となった。日曜日が1日少ないなかでも焼肉・ステーキ用牛肉を中心に比較的好調となった店舗もみられたが、平年より高い気温に加え、前年野菜の相場安で伸長した鍋物需要が大きく落ち込み鶏肉や豚肉を中心に不調となった。加えて鶏肉・豚肉は相場が下落傾向にあり、単価下落した影響を受けた」と報告された。ただ、惣菜部門については米飯類、唐揚げの動きがよくやや好調との報告もあり、鶏肉調整品の好調な輸入を伺わせる。

 
(3)加工筋
 日本ハム・ソーセージ工業協同組合調べによる9月度の鶏肉加工品仕向肉量は、前年比96.5%の4.41千トン。うち国内物は同93.9%の3.60千トンと下回ったものの輸入物が同109.9%の0.81千トンと報告された。輸入物は1-9月累計でも同135.9%と大幅に増加しているものの、全体の18.1%となっている。サラダチキン向け等の需要が堅調であるなか輸入物の比率は着実に伸びているが、国産むね肉価格が比較的低位で安定しているため加工向け数量のアップに期待したい。



4.在庫状況

 推計期末在庫は国産27.8千トン(前年比94.1%・前月差△1.1千トン)、輸入品135.0千トン(同102.3%・同△5.1千トン)と合計で162.8千トン(同100.8%・同△6.2千トン)となった。前年より稼働日が少なくまた増体の悪化等で生産量が1.0千トン減少し、輸入量も10.5千トン減少した。そのため推定出回り量は、国産が0.5千トン増加の125.2千トン、輸入品が4.9千トン減少の45.3千トンとなった。
 10月は国内生産量が前月比で15.5千トン増加、輸入量も約15千トン増加。行楽シーズンも本番となり出回り量も増加するものと思われるが在庫は微増し、引き続き高水準で推移すると考えられる。
 (独)農畜産業振興機構の需給予測では、11月は前月比で生産量が2.3千トン減少し、輸入量もブラジル中心に4.0千トン減少するものの、出回り量も4.5千トン減少することにより、期末在庫は国産・輸入品合計で2.1千トン増加の168.9千トン。12月は生産量が12千トン増加し、輸入量がブラジル中心に0.9千トン減少し、出回り量が12.8千トン増加することにより、在庫は0.4千トン増加の169.3千トン(前年比101.1%)とされている。暖冬との予測のなか鍋物需要等で国産・輸入品問わず鶏肉需要拡大に期待したい。


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