JACCネット

JA全農が提供する畜産総合情報サイトです。

会員ログイン

ログインID

パスワード

サイト内検索

食鳥市況

1.生産動向

 生産・処理動向調査((一社)日本食鳥協会5月中旬実施)によると、4月の推計実績は、昨年HPAI発生による処理場休止等の影響もあり、処理羽数57,676千羽(前年比104.1%)・処理重量173.1千トン(同103.9%)となった。気温が平年より高かったこともあり、北部九州地区はもとより、北海道・東北地区、南九州地区でも処理重量が前年を上回った。種鶏の改良・飼養技術の向上による廃棄割合の減少(前年差△0.47%)や体重増等が要因と考えられる。
 5-7月計画で5月は、気温の急激な上昇により出荷体重を落とした地域も見られたが処理重量は前年並み。6月の処理重量については前年に比べ曜日回りで稼働日数減少があり下回る見込み。7月は例年処理羽数が減る時期であるが、5月入雛羽数増に伴い各地域とも処理重量を含め前年を上回る計画となっている。気象庁の中期予報で、今夏は全国的に平均気温が高い確率で猛暑の気配があり、生産の下振れも考えられる。


2.輸入動向

 財務省5月30日発表の貿易統計によると4月の鶏肉(原料肉)輸入量は49.6千トンで、日本食肉輸出入協会の直前の予測(45.9千トン)を上回った。累計(1-4月)では188.0千トンとなり前年比114.9%と高水準となっている。国別輸入量では、ブラジルが35.6千トン(前年比94.6%)、タイが12.0千トン(同130.9%)となっている。在庫過多から数量調整の動きが出始めたところに、ブラジルの20工場でEU向け輸出が停止になったこと等による大手パッカー中心とした減産や、5月21日からのトラック運転手による燃料高騰等に対する抗議ストライキで鶏肉の生産や輸送・出荷に影響が出ていることから、ブラジル産鶏肉の調達先行きに不安が出てきている。今後の輸入量にどこまで影響があるのか定かではないが、一時的にせよ現物在庫価格も急騰している状況にあり、今後の動きが注目される。
 鶏肉調整品の4月輸入量は41.6千トン(前年比113.4%)。中国が同126.7%の18千トンと増加し、累計(1-4月)でも同111.2%の増加となった。またインドネシアから初めて入荷(6トン)された。今後もこの状況は継続すると考えられ、国内での需要拡大も見込まれるもののハイレベルの輸入拡大に注視が必要と思われる。


3.消費動向

(1)家計
 総務省統計局発表の家計調査報告によると、3月の全国一世帯当たりの生鮮肉消費(購入)金額は、例年より気温上昇が早まったことによる花見需要等で前年比101.9%の5,979円となった。うち鶏肉については、相場安による販売単価の下がった牛肉(同△1.7%)・豚肉(同△1.4%)の影響等で、逆に単価アップ(同3.9%)の鶏肉の購入数量が同97.1%(1,345g)と下回ったものと思われる。購入金額は値上げの影響もあり、同101.0%の1,320円と若干上回った。

(2)量販
 日本チェーンストア協会によると4月の食料品販売額は前年比98.6%となった。内訳は農産品が相場安等で同96.7%、水産品が不漁の影響等で同97.0%、畜産品は気温上昇等で焼用商材等が好調も単価の下落で同99.6%と下回った。鶏肉については、前月同様に安価な輸入チルドポークに売り場フェースを少し譲ったかたちで、もも肉需要は若干の落ち込みを見せたが、サラダチキン等は好調を維持しているとの報告となっている。

 
(3)加工筋
 日本ハム・ソーセージ工業協同組合調べ鶏肉の加工品仕向肉量は、サラダチキンや唐揚の需要拡大等による国内製造拡大を背景に、3月度は前年比104.1%の4.53千トン、うち国内物は同97.6%の3.75千トンと下回ったものの輸入物が同153.1%の0.78千トンと大幅に増加した。タイ産むね肉の現物価格が200~220円/kgとも言われており、今後輸入物の比率がさらに上がることも考えられる。



4.在庫状況

 国内生産量は前月より10.6千トン増加し、輸入品の数量は3.2千トン減少した。推定出回り量が前月より国産7.9千トン、輸入品18.0千トンそれぞれ増加したことにより、3月の推計期末在庫は国産28.4千トン(前年比123.2%)、輸入品148.1千トン(同131.5%)合計176.6千トン(同130.0%)となった。
 4月の国産在庫について、出回り量は前年比で増加すると見込んでいるものの、生産・供給量がそれ以上に増加すると予測されているため小幅な増加になると考えらえる。5月についても出回り量および生産・供給量とも前年をやや増加すると予測されているため4月同様在庫は増える傾向にあると思われる。
 4月の輸入品在庫は、輸入数量が前月に対しては増加する見込みであるが前年比では減少となっており、逆に出回り量は前月比微減、前年比増加する見込み(前年比107.2%)となっており、在庫は前月比微減の見込み。5月については、輸入数量は微増(前月+1.2トン)と予測されており、出回り量も減少するため在庫は微増すると考えられる。ただ、6月以降については輸入数量の減少が見込まれ、在庫は減少傾向になるものと予測される。


Copyright(C) 2010. Z-BS. All rights reserved.