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食鳥市況

1.生産動向

 生産・処理動向調査((一社)日本食鳥協会6月下旬実施)によると、5月の推計実績は、処理羽数59,989千羽(前年比101.3%)・処理重量183.0千トン(同103.2%)と前年をともに上回った。種鶏改良がさらに進み、温暖な気候と相俟って育成後半の伸びも順調になったこと等もあり、主要産地である南九州地区が処理羽数(同102.7%)処理重量(同104.9%)ともに前年を大きく上回った。なお、生鳥処分は廃棄合計3.38%(前年差△0.26%)と今年に入り最も少なく、前年対比でも3月以降廃棄率は減少している。
 6月-8月で、6月については処理羽数が前年並み(前年比100.1%)も重量が前年割れ(同99.7%)で供給が減少する計画となっているが、直近の育成状況も順調との報告から上振れの可能が高い。7月は羽数(同103.3%)・重量(同103.6%)、8月においても羽数(同102.3%)・重量(同103.8%)ともに増加する計画となっている。例年であれば夏場の暑熱対策で坪羽数を減らす時期ではあるが、新規農場の稼働や回転数の増加などで生産量が伸び、増体も良く供給増加が見込まれる。不需要期に入り消費動向次第では再び供給過多が懸念される。


2.輸入動向

 財務省が6月27日公表した貿易統計によると、5月の鶏肉(原料肉)輸入量は46.6千トン(前年比98.8%)で、日本食肉輸出入協会の予測(46.5千トン)とほぼ同数となった。同協会(6月19日取り纏め)によると6月45.5千トン(同103.7%)・7月46.2千トン(同101.2%)と予測されており、「鶏肉の国内の動きは国産品、輸入品とも良いとは言えない状況。ブラジル産の日本向けの相場は依然高いが、中国向けの相場が若干落ち着いたこともあって、今後は次第に落ち着いてくるものと見込まれる。タイ産も中国向け輸出量が大幅に増加し、日本向けオファー価格が上昇してきており、この傾向は当面続くものと考えられる。」とコメントしている。アフリカ豚コレラの影響等もあり中国からの調整品が減少する可能性もあるなかで、輸入品の価格上昇が国内相場にどの様に影響するか注視が必要と思われる。
 鶏肉調整品の5月輸入量は41.0千トン(前年比97.1%)と、前月より3.8千トン減少した。中国産が15.5千トンで前年比83.2%と減少し、前月からも1.5千トン減少。タイ産は前月から2.2千トン減少したものの24.9千トン(同106.8%)と前年を上回った。1-5月累計で前年比103.7%となっているが、中国国内で鶏肉の需要が高まっているとの報道もあり6月以降も減少傾向が続くのか注目される。


3.消費動向

(1)家計
 総務省統計局発表の家計調査報告によると、4月は、全国一世帯当たりの3畜種生鮮肉の消費(購入)数量3,893g(前年比95.9%)金額5,745円(同97.4%)とすべての畜種が前年を下回った。大型連休前の消費動向にバラつきがあり、気温も前年に比べ低い日が多かった等も数量減の要因に挙げられる。また量販店等で改元を祝うメニュー提案等が多数見受けられたが集客に苦戦し金額面でも下回った。鶏肉についても購入頻度は前年を上回ったものの、数量については13か月ぶりに前年を下回り1,365g(同99.0%)、また金額1,271円(同99.2%)も僅かに下回った。

(2)量販
 食品関連スーパー3団体の販売統計速報によると、5月の畜産部門の売上高は1,033億円で全店ベースで前年をやや下回り(99.8%)、既存店ベースでは98.5%と減少した。「GW期間中は、新元号の祝いムードも重なり高単価商品が好調となった一方で、輸入肉は不調となった。牛肉は気温の上昇や行楽需要でステーキ・焼肉用の動きがよかったが、うす切り肉は苦戦した。豚肉は国産相場がやや高騰しており、不調とする店舗が多い。鶏肉は相場安となっており、単価が下落しやや不調となった。」と報告されている。全店ベースで青果(同101.1%)・水産(同101.2%)は前年をやや上回ったのに対し、惣菜は天候に恵まれた地域が多く、米飯・寿司類およびおつまみ類が好調に推移し、前年比102.9%と大きく上回った。

 
(3)加工筋

 日本ハム・ソーセージ工業協同組合調べによる4月度の鶏肉加工品仕向肉量は、前年比105.0%の5.09千トン。うち国内物は同108.0%の4.24千トンと前年を大きく上回ったものの、その反面輸入物が同92.3%の0.85千トンと下回った。1-4月累計では輸入物が同110.6%と前年を上回っていたが、国産原料が見直されつつあるのか注目される。サラダチキン向けの需要が停滞ぎみとの報告もある一方、鶏肉加工品は5月以降もさらに需要が増加すると思われ、国産むね肉価格が比較的低位で安定していることや、国産志向や味の面から国産むね肉での製造が増加することを期待したい。



4.在庫状況

 推計期末在庫は国産30.74千トン(前年比118.6%・前月差+3.09千トン)、輸入品122.42千トン(同84.5%・同△2.26千トン)と合計で153.17千トン(同89.7%・同+0.83千トン)となった。生産量が2.5千トン増加し、輸入量も7.7千トン増加した。国産品の出回り量が生産量を下回ったため、国産品の在庫が増加した。輸入品は出回り量が4.61千トン増加の49.53千トンとなったため、前年比でみると84.5%と大幅減少となった。
 (独)農畜産業振興機構の需給予測(6月26日公表)では、5月は国内生産量が前月比で2.1千トン減少し輸入量も前月比で0.8千トン減少となっている。出回り量はほぼ前月並みが見込まれるため、期末在庫は152.8千トン程度と在庫は若干の減少見込みとなっている。
 なお、6月は前月比で生産量が2.0千トン減少、輸入量もブラジル中心に1.0千トン減少し、出回り量も1.6千トン減少することから期末在庫は国産・輸入品合計で1.9千トン減少の150.9千トン(前年比90.9%)の予測。7月は生産量が4.1千トン減少も、輸入量がブラジル中心に0.7千トン増加、出回り量が9.5千トン減少することから、在庫は4.3千トン増加の155.2千トン(前年比924.4%)と上回る予測となっている。


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