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海外粗飼料情勢

 
令和元年07月16日
 
全国農業協同組合連合会 (JA全農)
 
輸入粗飼料情勢 / 令和元年7月号
 

1.アルファルファヘイ
(1) カリフォルニア州インペリアルバレー
 7月10日のインペリアルバレー灌漑局発表によると、作付面積は前年同時期対比で1%の増加です。
 先月から引き続き、乾燥した気候が続いているため、収穫されているスタックの大半が「サマーヘイ」と呼ばれる、粗たんぱく質20%を下回る過乾燥気味のNo.1グレードとなっています。サウジアラビアからの引合いが引続き旺盛ですが、米中間の貿易摩擦の影響により、中国からの引合いは、昨年から引き続いている高値を嫌い、比較的落ち着いているため、昨年同時期と比較すると産地需給安定しております。今後も引き続きサウジアラビアの動向が産地相場をけん引していくものと予想されます。

(2)ワシントン州コロンビアベースン
 コロンビアベースン全体で、2番刈の収穫が終盤に差し掛かっています。ベースン北部では7月上旬に雷雨が発生し、一部の圃場では雨あたりが発生しましたが、総じて2番刈の品質は良好です。これまでのところ比較的冷涼な気候であり葉付きは良好ですが、ベーリング時の湿度が高く一部でブリーチ(色抜け)の発生しているスタックも散見されます。また7月に入り、小規模ではありますが山火事の発生が見られます。気候が乾燥するに従い山火事が頻発すれば、煙で日光が遮断され鮮やかな緑色が損なわれる懸念があるため注意が必要です。
 産地相場について、旧穀の繰り越し在庫が払底していることや1番刈の雨あたり被害を受けて2番刈への需要が集中しており、旧穀対比で価格は上昇しています。



2.チモシーヘイ
(1)ワシントン州コロンビアベースン
 1番刈の収穫は終了しました。降雨被害は殆どなく昨年対比で全体的に品質は良好です。馬用の引き合いが強く、茶葉の混入のないスタックは殆どが馬用として購買されています。本来であれば、馬用に向かない多少の茶葉やブリーチを含む品物が酪農用として取り扱われますが、今年は良品の収穫が多いため、多くが酪農用とされています。各サプライヤーは、そういった上位品を積極的に購買しておりますが、一方で中級以下のグレードについては、発生が比較的少ないことと、一部のサプライヤーは旧穀の繰越し在庫を例年以上に抱えているため、まだ様子見といった状況で、産地相場は確立されていません。




(2)ワシントン州エレンズバーグ
 1番刈の収穫は終盤に差し掛かっています。一部で雨あたりが発生しましたがベースン同様に旧穀から作柄は大幅に改善されており、上位品での取引が活発に進んでいます

(3)天水地域(ワシントン州東部やアイダホ州西部の高原地域)
 1番刈の収穫が開始されました。これまでのところ大きな降雨被害はなく順調に収穫は進んでいます。今年はベースンやエレンズバーグ産の品質が比較的良いため、それらと比較すると天水地域産は茶葉の混入が多い印象を受けるかもしれませんが、天水産の特徴として茶葉であっても色目が薄く目立ちにくいため、灌漑産か天水産かの好みは顧客ごとに分かれるものと思われます。上述のベースンやエレンズバーグで上位品の引き合いが強い状況のため、天水地域での収穫が始まったことを受けて、同地域への買付けに積極的に入っているようです

 

 
(4)カナダ、アルバータ州
 1番刈はアルバータ州南部で先週より開始されました。同地域の作付面積は昨年比で5%ほど増えていると予想されるものの、冷涼な気候が続いた事もあり、単収は平年より低いようです。右図を前月の地図と比較すると、干ばつの状況は若干改善されたように見えますが、アルバータ州全体としてはまだまだ継続しているようです。アルバータ州中部、北部については、7月後半には天候次第で刈取りがスタートする見込みです。


 
3.スーダングラス
 7月10日のインペリアルバレー灌漑局発表によると、作付面積は前年同時期対比で2%の減少となり、前年並みに回復しております。早播き1番刈は5月下旬に始まり、6月中旬には大部分が完了しました。
 遅播き1番刈の収穫は7月上旬から開始しており、8月には終了の予定です。これまでのところ比較的冷涼な気候が続いていますが、6月に短期的な高温多湿な気候が発生したため、一部では茶葉の混入が見られるスタックが存在します。
 早播き2番刈は7月中旬から開始予定です。1番刈と比較すると軸が太くなる傾向にありますが、単収増を意図して太軸品を収穫するか、販売価格に魅力を感じて中軸品を収穫するかは各生産者の判断に委ねられています。スーダンの後に野菜の転作を行う場合、9月中旬までに収穫を終えて圃場を整地する必要があるため、遅蒔きスーダンに関しては、2番刈を実施せずに転作を進める生産者も現れるものと思われます。
 昨年はスーダン種子相場が高騰したため、播種密度が下がり太軸タイプが多く発生しましたが、今年は種子相場が下落し、生産者は例年並みの播種を行っているため例年並みの品質分布になる事が予想されます。

4.ストロー類(ペレニアル・アニュアル・フェスク)
 主産地でありますオレゴン州ウィラメットバレー南部では、7月上旬に激しい降雨があり、収穫途中のフェスクやアニュアルライグラスで雨あたりが発生しています。その他の地域では、これまでのところ大きな雨あたりの被害は報告されていませんが、天気予報では今後降雨が予想されており生産者は適切な収穫のタイミングを見計らっています。
 アニュアルライグラスについて、6月下旬から収穫が開始しました。上記のとおり降雨により南部で収穫されたスタックの大部分が、程度の差はありますが雨あたりを受けています。一部、中部エリアでも作付があり、これから収穫が行われますが、雨予報が続いており品質に期待が持てない状況です。
 フェスクについては、6月下旬~7月上旬から収穫が開始しました。アニュアルライグラス同様に南部で収穫されたスタックの大部分が、雨あたりを受けています。北部および中部エリアでは、降雨のないタイミングでの収穫について生産者が機会を窺っている状況です。
 ペレニアルライグラスの収穫は、まだ殆ど進んでおらず、ベーリング作業は7月末~8月頭に開始される見通しです。


5.豪州産オーツヘイ
 各州での播種作業は終了しました。南豪州および東豪州ではある程度の降雨がみられたため、順調に生育しております。西豪州については他産地と比べると降水量少ないものの、7月にかけて降雨予想がみられるため、今後の生育に期待が持てそうです。 干ばつによる不作で供給量がタイトとなっているため、日本や台湾からの引き合いは依然として強い状況です。 作付面積については、既報の通り生産者の意欲は高く、昨年に比べて増加すると見通されています。


                                                以上
 


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