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食肉情勢

(1)牛肉

<供給>
(1)国産
 令和2年3月の成牛と畜頭数は、80.5千頭(前年比96.7%)となった。内訳を見ると、和牛33.6千頭(前年比94.9%)、交雑牛18.1千頭(同 92.9%)、乳牛去勢13.4千頭(同 95.2%)であった。
 令和2年4月の成牛と畜頭数は、速報値(4/30まで集計)で82.1千頭(前年比89.8%)と前年を下回った。
 (独)農畜産業振興機構が4月27日に公表した牛肉の需給予測によると、5月の生産量は和牛の出荷頭数の増加が見込まれるものの、交雑種、乳用種の減少が見込まれることから、前年同月をわずかに下回ると予測している。3ヶ月平均(3~5月)では、出荷頭数、生産量ともに前年をわずかに下回ると予測している。

(2)輸入

 令和2年3月の輸入通関実績によると牛肉輸入量は全体で47.5千トン(前年比121.2%、前月比113.6%)となった。内訳は、チルドが24.9千トン(前年比111.2%、前月比129.9%)、フローズンが22.6千トン(同134.6%、同 99.7%)となった。チルドの輸入量は米国産が前年比で減少もほぼ前月並みの水準となり、豪州産が2月入荷予定が3月にずれ込んだことで増加した。主な国別でみると、チルドは豪州12.1千トン(前年比129.0%)、米国10.7千トン(同 92.6%)、カナダ1.0千トン(同 160.7%)、フローズンは米国5.6千トン(同 112.9%)、豪州12.1千トン(同 133.1%)、カナダ1.8千トン(同 149.7%)、ニュージーランド0.8千トン(同113.1%)、メキシコ1.6千トン(同 216.0%)であった。 
 (独)農畜産業振興機構が4月27日に公表した牛肉の需給予測によると、チルドビーフ輸入量は、4月は前年同月を下回り、5月は新型コロナウイルス感染症の影響により国内需要の減少が見込まれることから、前年同月をやや下回ると予測している。なお、3ヶ月平均(3月~5月)では、前年同期をわずかに上回ると予測している。

<需要>
(1)家計
 総務省発表の令和2年2月度家計調査報告によると、全国二人以上の1世帯当たり牛肉購入量は522g(前年比106.1%)、支出金額が1,664円(同109.8%)となった。

(2)小売
 日本スーパーマーケット協会など食品関連スーパー3団体の3月の販売統計速報によると、既存店ベースでの畜産部門の売上高は1,152億円(前年同月比110.8%)となった。新型コロナウイルスの影響による内食需要の高まりを受け、牛・豚・鶏いずれも好調であり、なかでも冷凍保存目的の購入向け大容量パックや、簡便調理用の味付け商材が好調となった。ハムやソーセージなどにも、一部にはまとめ買いの動きがみられた。高い気温により、焼き肉用商材は好調となったが、すき焼き、鍋用の食材は動きが悪かったとの報告がなされている。
 日本チェーンストア協会が公表した3月販売概況によると、畜産品の売上は856億円(店舗調整後で前年同月比110.1%)となり2か月連続で前年実績を上回る結果となった。畜産品の動向としては、牛肉、豚肉、鶏肉ともに好調で、鶏卵、ハム・ソーセージの動きも良かったとしている。

(3)外食
 日本フードサービス協会がまとめた外食産業市場調査3月度結果報告によると、新型コロナウイルスの影響を大きく受けたとしている。2月最終週の政府による大規模イベントの自粛要請以降、店内飲食の客数が繁華街立地、ディナー時間帯、土日祝日で大幅に減少した。居酒屋・ディナーレストランなどの飲酒業態を中心に、ファミリーレストラン、大型商業施設のフードコートなどの売上に大きな打撃となった。特に東京都から『週末の外出自粛』要請が出された3月下旬には一段と客足が落ち、3月の外食全体の売上は82.7%と、東日本大震災の減少幅を上回ったとしている。業態では、ファミリーレストランの全体売上が78.8%と前年を大幅に下回り、これまで好調を続けてきた焼肉レストランも売上が93.3%と前年を下回ったとしている。

<在庫>
 (独)農畜産業振興機構公表の令和2年2月末の推定期末在庫量は、121.9千トン(前年比99.9%、前月比97.3%)となった。内訳は、輸入品在庫が111.6千トン(前年比98.8%、前月比97.1%)、国産品在庫が10.3千トン(同112.9%、同 99.0%)となった。同機構によれば、国産品と輸入品を合わせた期末在庫は、3月が126.8千トン(前年比 109.4%)、4月が125.0千トン(同 106.7%)、5月が122.2千トン(同 102.1%)と予測している。

<市況>
(1)4月~5月
 令和2年4月の東京市場枝肉卸売価格(速報値4/30時点)は、和牛去勢A5が2,012円(前年比73.4%)、和牛去勢A4が1,686円(同69.9%)、和牛去勢A3が1,510円(同 67.5%)、交雑牛B3が1,183円(同 72.5%)、乳牛去勢B2が930円(同87.3%)であった。 
 (独)農畜産業振興機構が4月27日に公表した5月の国内出荷予測頭数を品種別にみると、和牛が35.4千頭(前年比102.2%)、交雑牛が17.9千頭(同 95.1%)、乳用種が24.3千頭(同 93.3%)であり、全体では78.8千頭(同 97.6%)と見込んでいる。
 4月の枝肉相場は、政府の緊急事態宣言が発出され外出自粛要請などに伴い内食需要が堅調といわれるものの、外食や観光などの需要が著しく落ち込んでおり枝肉需要が減退し、相場は低迷した。
 5月も外出自粛などに伴い内食需要は堅調なものの、外食などの業務用需要は激減することが継続するとみられ需要の回復は厳しい状況といえる。緊急事態宣言に伴う外出自粛に伴い帰省もできない状況のなか、ゴールデンウィークの家庭消費、巣ごもり消費に期待したい。5月の枝肉相場については消費状況が不透明であるものの、4月に比して強含みの展開になると予測される。

(2)豚肉

<供給>
(1)国産

 令和2年3月度全国の肉豚出荷頭数は1,434千頭(農林水産統計4/30公表 前年同月比107.1%、前月比108.5%)となった。3月の全国地域別出荷頭数を前年同月比で見ると、北海道113.0%、東北109.7%、関東107.4%、北陸甲信越104.5%、東海92.6%、近畿111.7%、中四国102.6%、九州・沖縄108.1%となった。
 令和2年4月の全国と畜頭数は、速報値で1,409千頭(3/31まで集計)、前年同月比100.3%となっている。稼働日数では昨年より1日多く、1日当たりの平均と畜頭数は速報値段階で67,076頭となっている。(前年は70,244頭/日)
 農水省食肉鶏卵課令和2年3月13日付 肉豚生産出荷予測によると、今後の出荷予測頭数は令和2年5月1,311千頭(前年同月比97%)、6月1,257千頭(同104%)、7月1,281千頭(同94%)、8月1,306千頭(同104%)となっている。  

(2)輸入
 令和2年3月の輸入通関実績は豚肉全体で67.7千トン(前年同月比98.6%、前月比101.0%)となった。内訳はチルドが35.5千トン(前年同月比103.9%、前月比101.3%)、フローズンが32.2千トン(同93.3%、同100.6%)となった。主な国別では、チルドがカナダ17.5千トン(前年同月比121.3%)、米国17.4千トン(同92.9%)、メキシコ0.6千トン(同59.9%)となった。フローズンは、スペイン8.0千トン(前年同月比100.0%)、メキシコ6.2千トン(同122.6%)、デンマーク4.1千トン(同75.8%)、カナダ2.4千トン(同103.9%)、米国4.1千トン(同106.0%)となっている。チルドは米国産が前年割れとなった一方で、カナダ産が前月の入船遅れ分の通関が切れたことにより増加し、全体では前年を上回った。フローズンは国内在庫の多さに加えて、現地相場高を背景に輸入量を調整したものとみられる。
 
<需要>
(1)家計

 総務省発表の令和2年2月期家計調査報告によると、全国二人以上の1世帯当たり豚肉購入数量は1,810g(前年同月比105.5%)、支出金額が2,545円(同104.9%)となっている。


(2)小売
 日本スーパーマーケット協会など食品関連スーパー3団体の3月の販売統計速報によると、既存店ベースでの畜産部門の売上高は1,152億円(前年同月比110.8%)となった。新型コロナウイルスの影響による内食需要の高まりを受け、牛・豚・鶏いずれも好調であり、なかでも冷凍保存目的の購入向け大容量パックや、簡便調理用の味付け商材が好調となった。ハムやソーセージなどにも、一部にはまとめ買いの動きがみられた。高い気温により、焼き肉用商材は好調となったが、すき焼き、鍋用の食材は動きが悪かったとの報告がなされている。
 日本チェーンストア協会が公表した3月販売概況によると、畜産品の売上は856億円(店舗調整後で前年同月比110.1%)となり2か月連続で前年実績を上回る結果となった。畜産品の動向としては、牛肉、豚肉、鶏肉ともに好調で、鶏卵、ハム・ソーセージの動きも良かったとしている。
 4月は新型コロナウイルスの拡大による緊急事態宣言が発出され、休業や営業時間短縮で外食需要がさらに激減したが、内食需要が一段と高まり量販店や宅配などの荷動きは良かった。国産については量販店などの販売が好調で全体的に荷動きは良かった。部位ではロースやバラに加えて、モモ・ウデ、ひき材用も引き合いが強く荷動きは堅調であった。輸入チルドポークについては国産同様に荷動きが堅調であった。冷凍品については外食需要の不調により輸入品の荷動きが鈍く、一方で国産品は冷凍食品向けなどの需要が高まり荷動きが良かった。


(3)加工品
 日本ハム・ソーセージ工業協同組合発表 令和2年2月の豚肉加工品仕向量は28.3千トン(前年同月比107.3%、前月比102.8%)となった。この内、国内物が5.3千トン(前年同月比106.5%)、輸入物が23.1千トン(同107.5%)となっている。なお、上記仕向量とは別枠のシーズンドポークは9.8千トン(前年同月比108.2%)となっている。

<在庫>
 農畜産業振興機構発表の令和2年2月末の推定期末在庫量は、208.1千トン(前月比99.5%、前年同月比124.7%)となった。内訳は、輸入品の在庫が185.0千トン(前月比98.6%、前年同月比125.8%)、国産品が23.1千トン(同107.5%、同116.4%)となり、輸入品、国産品いずれも、前年を大きく上回る結果となっている。

<市況>
(1)4月~5月

 令和2年4月の東京食肉市場枝肉相場は、速報値(4/30時点)で605円/㎏(前年同月比112.5%、前月比125.5%)となった。需要面では新型コロナウイルス拡大による非常事態宣言の発令があり外食需要がさらに激減したが、外出自粛や休校などに伴う内食需要の高まりにより量販店・宅配などの荷動きが良かった。供給面では全国と畜頭数が前年水準となり、輸入チルドポークが順調に入荷されて国内在庫が潤沢であった。相場は新型コロナウイルスの影響が拡大するにしたがって、上昇傾向となり後半は急上昇した。
 農畜産業振興機構発表の5月出荷予測頭数は1,311千頭(前年同月比96.7%)と予測している。需要面では新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言による先行きが不透明ではあるものの、家庭消費が強く量販店や生協宅配などの内食需要の増加が継続することが見込まれる。新型コロナウイルスの収束がポイントとなるが、枝肉相場は夏場まで強含みの展開が予測される。なお、供給面では新型コロナ禍に伴う北米工場の休止、減産などにより、しばらく輸入チルドポークが減少することから売場への影響は大きいとみる。

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