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食鳥情勢(令和3年9月)

生産動向

 生産・処理動向調査((一社)日本食鳥協会令和3年8月下旬実施)によると7月の推計実績は処理羽数59,949千羽(前年比101%)・処理重量179.7千トン(同101.3%)となった。前月時点の推計より処理羽数は0.7%下方修正し、処理重量は0.7%上方修正となった。本格的な暑さの影響で一部の産地では熱死等も見られたが南九州産地・東北産地ともに増体が良く、全体的に安定した生産状況となった。
 生産の見込みでは2021年9月、10月ともに入すうが前年を下回る見込みとなっており、10月の処理羽数・重量ともに前年を下回る計画となっている。季節の変わり目で育成の悪化も懸念されるが夏場同様に各産地の増体の向上に期待したい。

生産動向表

輸入動向

 財務省7月27日公表の貿易統計によると2021年7月の鶏肉(原料肉)の輸入量は4万4,749トンで前年同月の実績を約13.2%下回った。前月同様に前年を下回っており、前月時点での予測数値に近い実績となった。先々の見通しでは鶏肉輸入品の主な輸入先のタイでコロナ禍による生産段階や処理場等でのクラスター発生により感染拡大が今後の輸入量に影響が出ることが予測される。アイテム別ではもも切身等の不足が予想され、日本国内ではブラジル正肉を代替えとして使用するとの動きも聞かれる。
 鶏肉調整品についてはタイからの輸入量は約28千トン(112.4%)、中国からの輸入量は約15.4千トン(118.6%)となっており、前月は前年数量を下回る輸入量となっていたが7月は上回る結果となった。今後は鶏肉調整品の輸入量も減少する見込みであり、量販店向けの輸入原料を使用した加熱加工品(唐揚げ等)が欠品しているとの話も聞かれるため、国内での国産原料を使用した加工品の拡大も期待される。

輸入動向表

消費動向

家計

 総務省統計局発表の家計調査報告によると、令和3年6月は、全国一世帯当たりの3畜種生鮮肉の消費(購入)数量4,208g(前年比95.3%)、金額6,105円(同95.4%)と、前月同様に前年を下回った。鶏肉は3月から前年を下回っており、6月も数量1,461g(同91.4%)・金額1,328円(同94.3%)で前年を下回った。また、加工品についても加工肉全般で金額1,566円(同97.1%)と前年を下回っている。9月に入り、量販店の売り場にも少しずつ変化があり、鍋需要を期待した売り場構成になってきているため、今後、消費が増加することを期待したい。

量販

 食品関連スーパー3団体の販売統計速報によると、令和3年7月の食品売上高は全店ベースで前年比100.5%と前年並みで推移した。一方で生鮮3部門の売上高は全店ベースで前年比97.2%、既存店ベースでも同96%と前年を下回った。畜産部門の売上高は約1,113億円で全店ベース(同97.4%)、既存店ベース(同96.2%)とも前年を下回り、青果・水産部門でも全店ベースでは前年を下回った結果となった。「保存に優れた畜産品の需要が増加した前年からの反動減が続いており、特に加工肉や挽肉で前年との反動が大きかった。牛肉は気温上昇により焼肉用の動きがよく、相場高の輸入牛に比べ、国産牛が好調となった。一方でブランド牛の不振を指摘するコメントもみられた。豚肉はしゃぶしゃぶ用が好調、鶏肉は相場高の影響を受け伸び悩んだ店舗が多い。ハム・ソーセージなど加工肉はギフト関連商材に回復傾向がみられた一方で、一般商品には前年の好調の反動もみられた」と報告された。また総菜部門の売上高は全店ベース(同107.5%)、既存店ベース(同106%)ともに前年を上回った。「前年は家庭内調理の急伸や通勤客の減少、バラ売りの中止の影響で伸び悩んだが回復傾向が続いている。在宅勤務の増加で中食ニーズが堅調。昼食向けの米飯類やベーカリー、気温上昇により寿司類や冷麺類、サラダなどの冷惣菜、自宅で調理しにくい商品群である揚げ物が好調に推移した。外食店の時短営業に加え、家飲み、自宅でのオリンピック観戦需要として焼鳥やつまみ類も引き続き堅調に推移した」と報告があった。

量販表

加工筋

 日本ハム・ソーセージ工業協同組合調べによる令和3年6月度の鶏肉加工品仕向肉量は、前年比97.4%の4,567トンとなった。うち国内物は同87%の3,480トンと下回り、輸入物は同157.8%の1,087トンと上回った。前月同様に輸入原料を使用した加工品の製造量は多くなっており、先々の原料不足を見込んでの製造かと推測される。

在庫状況

 (独)農畜産業振興機構の推計期末在庫では国産34.5千トン(前年比117%・前月差+0.4千トン)、輸入品113.7千トン(同80.9%・同▲8千トン)と合計で148.2千トン(同87.1%・同▲7.5千トン)となった。8月以降の在庫についても輸入量の減少が見込まれるため、前年を下回ると推測される。
 (独)農畜産業振興機構の需給予測(令和3年8月26日公表)では、7月の出回り量は国産133.4千トン(前年比104.7%・前月差▲9.1千トン)、輸入品51.8千トン(同82%・同▲0.6千トン)と合計で185.2千トン(同97.2%・同▲9.7千トン)となった。8月~9月頃の出回り量は前年よりも少し上回ると推測されているが、タイ等からの正肉関係、加工品が減少する見込みで輸入在庫は減少傾向になると推測される。国産鶏肉在庫についてはむね肉・ささみの加工原料やペット関係の需要も高まり、量販店も少しずつ鶏肉も売れる季節になることから、在庫は減少していくと見込まれる。

在庫状況表

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