鶏卵情勢(令和4年6月)
生産動向
餌付け羽数
令和4年4月の全国の餌付け羽数は8,269千羽(前年比91.6%)。
東西別の前年同月比では、東日本西日本とも下回り、東日本は85.8%となり、特に北海道エリアで20.3%と大幅に減少した。一方で西日本も99.4%と下回り、特に近畿エリアで39.0%、四国エリアで80.4%と減少した。
東西別の前年同月比では、東日本西日本とも下回り、東日本は85.8%となり、特に北海道エリアで20.3%と大幅に減少した。一方で西日本も99.4%と下回り、特に近畿エリアで39.0%、四国エリアで80.4%と減少した。


供給面
一部で生産調整は継続されているものの、季節性の需要減によって産地在庫は適正からやや上向きとなっている。

配合飼料関連動向
飼料:
- とうもろこしのシカゴ相場7月限は、6月1日現在731セント/buでの取引となった。
ウクライナ情勢における供給不安等の要因を受けて、例年にない高騰を見せている。
- 原油
- 先物相場7月限については、6月1日現在115.26ドル/バレルとなった。
- 海上運賃
- 4月の海上運賃は約72ドル/トンとなった。
- 為替
- 東京外国為替市場は、6月1日128円92銭/ドルでの取引となった。
消費動向
家計消費
令和4年4月の鶏卵の一人当り家計消費量は917g(前年同月比93.8%)。また令和2年度と比較では、前々年同月比88.5%となっている。前年までの巣ごもり需要からは落ち着いた形となり、コロナ以前に近い荷動きで推移した。
現在、国内外の原材料費や輸送費高騰により業界全体で食品の値上げが相次いでいる。鶏卵の消費そのものが減退することは考えにくいものの、消費者の節約志向は根強いことから、今後の消費動向に注視が必要である。また梅雨入りに向けて季節性の需要減が起こることが予想される。
現在、国内外の原材料費や輸送費高騰により業界全体で食品の値上げが相次いでいる。鶏卵の消費そのものが減退することは考えにくいものの、消費者の節約志向は根強いことから、今後の消費動向に注視が必要である。また梅雨入りに向けて季節性の需要減が起こることが予想される。


業務・加工動向
令和4年4月の外食全体の売上は前年比113.5%となり、人流増加によるコロナ禍の影響からの回復が見られるが、令和元年4月との比較では91.9%となり、コロナ禍前の完全回復までは至っていない。また各業態での客足回復が見られる中、パブ・居酒屋業態については令和元年と比較で47.6%に留まっている。
今後の業務・加工筋は、国内外の情勢における原材料高騰や梅雨時期の季節的要因も懸念されることから荷動きが鈍くなると考えられるため、今後の動向に注視が必要である。
今後の業務・加工筋は、国内外の情勢における原材料高騰や梅雨時期の季節的要因も懸念されることから荷動きが鈍くなると考えられるため、今後の動向に注視が必要である。

小売動向
令和4年4月の全国コンビニエンスストアの売上高(既存店ベース)は、868,322億円(前年比102.3%)。
日本チェーンストア協会が発表した令和4年4月の売上高(既存店ベース)は、106,876億円(前年比102.1%)となり前年実績を上回った。食料品は98.8%、畜産品は96.6%となった。
経済産業省が発表した商業動態統計によるとドラッグストアの令和4年3月の売上高は前年比104.6%となり、先月と同様前年を上回った。
日本チェーンストア協会が発表した令和4年4月の売上高(既存店ベース)は、106,876億円(前年比102.1%)となり前年実績を上回った。食料品は98.8%、畜産品は96.6%となった。
経済産業省が発表した商業動態統計によるとドラッグストアの令和4年3月の売上高は前年比104.6%となり、先月と同様前年を上回った。

価格動向
令和4年5月の東京相場の月間平均は、Mサイズ219円(前年比△39円、前月比+8円)。
供給面は、大型連休明けの需要の減退が見られた一方、一部で生産調整の継続により産地在庫は適正で推移した。また一部産地では引き続き北海道での鳥インフルエンザ発生に伴い、局所的な応援対応が発生している。
需要面は、量販において定番・特売ともに落ち着いた荷動きとなった。業務・外食筋も同様、大型連休明け以降特需からの落ち着きが見られた。加工筋においても、大型連休明け以降の割卵用・ボイル用の集荷意欲減退により、定期中心の取引となった。
相場は、5月下旬以降で局地的に荷余り感があったため、5月30日に下押しの展開となった。
今後について、供給面は生産コストにおける全てのコスト増により生産意欲が減少している可能性とさらなる気温上昇に伴い産卵率の低下や生産サイズの小型化が考えられる。
需要面は梅雨時期につれて、季節的要因における不需要期を迎えることにより、荷余り感が進む可能性がある。
相場展開についても弱含みまたは保合と予想し、テーブルエッグ需要への影響に注視が必要である。
供給面は、大型連休明けの需要の減退が見られた一方、一部で生産調整の継続により産地在庫は適正で推移した。また一部産地では引き続き北海道での鳥インフルエンザ発生に伴い、局所的な応援対応が発生している。
需要面は、量販において定番・特売ともに落ち着いた荷動きとなった。業務・外食筋も同様、大型連休明け以降特需からの落ち着きが見られた。加工筋においても、大型連休明け以降の割卵用・ボイル用の集荷意欲減退により、定期中心の取引となった。
相場は、5月下旬以降で局地的に荷余り感があったため、5月30日に下押しの展開となった。
今後について、供給面は生産コストにおける全てのコスト増により生産意欲が減少している可能性とさらなる気温上昇に伴い産卵率の低下や生産サイズの小型化が考えられる。
需要面は梅雨時期につれて、季節的要因における不需要期を迎えることにより、荷余り感が進む可能性がある。
相場展開についても弱含みまたは保合と予想し、テーブルエッグ需要への影響に注視が必要である。


輸出入動向
輸入動向
令和4年4月の鶏卵類輸入通関実績は1,684トン(前年比65.4%)と前年を下回った。

輸出動向
令和4年4月の殻付卵輸出実績は3,071トン(前年比166.2%)となった。香港向けの輸出量においても引き続き過去最高値となっており、同国内での日本国産のシェアの高まりが見られる。一方、4月21日に香港においてコロナの規制が解除されたことにより、巣ごもり需要が減少すると考えられるため供給量の変動に注視が必要である。

その他
新型コロナウイルスの影響について
令和4年3月にて、全ての都道府県でまん延防止等重点措置が解除となった。また外国人観光客の受け入れも再開することから、今後の業務・外食筋、また行楽需要の動きに期待したい。
鳥インフルエンザについて
5月にも2件の高病原性鳥インフルエンザの発生が確認されている。防疫対策の強化をお願いしたい。
トピックス
気象庁が6月6日、関東甲信地方が梅雨入りしたとみられると発表した。昨年より8日早く、平年より1日早い梅雨入りとなった。