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令和元年10月24日
 
全国農業協同組合連合会 (JA全農)
 
輸入粗飼料情勢 / 令和元年10月号
 

1.アルファルファヘイ
(1) カリフォルニア州インペリアルバレー
 現在、7番もしくは8番刈が進行中です。気温の低下に伴い、粗たんぱく質などの成分値が向上し、一部でプレミアムグレードの発生も見られます。米国内乳価の上昇に伴い、米国内酪農家からの引き合いが増えています。また成分の上昇に伴い中東からの需要も増えてきており、産地相場が上昇傾向にあります。

(2)ワシントン州コロンビアベースン
 今年の収穫は終了しました。9月に実施された4番刈に関しては、収穫期の散発的な降雨によりベースン全域の30~40%程度で雨あたりが発生しています。また雨あたりを逃れた圃場でも多くが1~2週間程度の刈り遅れが発生しています。1週間程度であれば、この時期の冷涼な気候の助けがありプレミアムグレードが期待できますが、2週間まで遅れてしまった圃場ではNo.1グレードの発生が中心となっています。先月発表された中国向けアルファルファ製品への追加関税撤廃の報告を受けて、一部のサプライヤーは中国向けの原料ヘイを確保するために追加購買に走っている様子です。まだ大きな動きには至っていませんが、今後産地相場を押し上げる要因として懸念されます。
 一部の圃場では5番刈が実施されました。9月末から10月の冷涼な気候により十分に乾燥が出来ないため、殆どが天日乾燥させない生草(グリーンチョップ)の状態で米国内へと販売される見通しです。

2.チモシーヘイ
(1)ワシントン州コロンビアベースン
 2番刈の収穫が終了しました。2番刈の作付面積は昨年対比で微増したものの、多くの生産者が商品価値を上げるために早刈りを実施したため、多くの圃場で単収は昨年を下回っています。また収穫時期に一部の圃場で雨あたりが発生したことと、馬用需要との競合からデイリープレミアムグレードの産地供給力は限定的です。1番刈に関しては、上位グレードの産地在庫は顧客への紐つけがほぼ完了していますが、No.1グレード以下の品質であれば天水地域にまだいくらか圃場在庫が見られます。



(2)カナダ、アルバータ州
 ア.アルバータ州南部(灌漑地域)について、現在、2番刈りが進行中です。1番刈の収穫は7月に終了しており、一部で雨あたりも発生しましたが、全体の75~80%程度は上位グレードとなっています。
 イ.アルバータ州中部(灌漑及び天水地域)について、1番刈の収穫はほぼ完了して8月中旬から続く天候不順により、それ以降に収穫されたスタックの多くが収穫量は多いものの、輸出品には向かない品質となっています。
 ウ.アルバータ州北部(天水地域)について、1番刈は収穫時の不安定な天候が影響し、収穫できた品物からの良品は少なく、輸出向けには向かない品質が多数といった過去最悪の状況となっております。






3.スーダングラス
 今年の収穫はほぼ完了しました。上位グレード品に関しては殆どの在庫が顧客との成約済みです。ビーフグレードに代表される低グレード品に関しては圃場在庫がまだ見られますが、米国内フィードロットからの引き合いが増加しており、同一グレード間で比較した際の産地相場は昨年よりも上昇傾向にあります。

4.ストロー類(ペレニアル・アニュアル・フェスク)
 今年の収穫は終了しました。現在、各サプライヤーは収穫された在庫のカウントを進めています。ペレニアルライグラスに関しては、フェスクと比較して除草剤への耐性が弱く、また雑草のコンタミが発生しやすいことから、ナッツ類や小麦などへの転作が進んでいます。そのため予想を下回る作付面積および収量だったため、ペレニアルライグラスの産地供給力は当初の想定よりもタイトとなりそうです。
 また輸入枠が制限された今年でも、韓国からのストローへの引き合いは堅調でして、追加の輸入枠を同国政府が発表すればその引き合いに更に拍車がかかると見られ、産地需給のひっ迫が懸念されます。

5.豪州産オーツヘイ
 各州で新穀オーツヘイの収穫が始まっています。下図は、各州の7~9月累計降水量を示しております。東豪州は平年並みだったものの、南・西豪州は例年を下回っており、単収に影響を及ぼす見込みです。各サプライヤー共に旧穀在庫が払拭している中、中国需要も年々高まっていること、また豪州国内需要が堅調であるため、引合いが強い状況にあるようです。



 新穀価格は、まだ出てきておりません。また、収穫の進捗と共に、各サプライヤーのプレススケジュールがタイトとなり、希望する船積みの確保が難しくなるため、年末年始のオーダーは早めに行う事が寛容です。
 以下、各州の状況です。
<東豪州:ヴィクトリア州>
 ●オーツヘイ関連
  10~15%の地域で収穫が開始しており、10月2週目で30%まで進捗する見込み。
  本格的なベーリング開始は2~3週間後。
  収穫量は平年を僅かに上回る見込み。
 ●小麦ストロー関連
  小麦の生育は非常に順調で、ロングタイプのストローが期待できる。
<南豪州>
 ●オーツヘイ関連
  10~15%の地域で収穫が開始しており、10月2週目で50%まで進捗する見込み。
  本格的なベーリング開始は1~2週間後。
  収穫量は平年を下回る見込み。
 ●小麦ストロー関連
  小麦、大麦が生育順調で、ロングタイプのストロー期待できる。
<西豪州>
 ●オーツヘイ関連
  15~25%の地域で収穫が開始しており、10月2週目で70%まで進捗する見込み。
  本格的なベーリング開始は1~2週間後。
  収穫量は、生育時に雨が少なく、草丈の低い状況のため昨年比で25%減少する見込み。
 ●小麦ストロー関連
  生育時に雨が少なく、草丈の低い状況で、ロングタイプのストローは期待できない見込み。


                                                      以上

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