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令和2年1月22日
 
全国農業協同組合連合会 (JA全農)
 
輸入粗飼料情勢 / 令和2年1月号
 

1.アルファルファヘイ
(1) カリフォルニア州南部インペリアルバレー
 先月から引き続き雨の回数が多い天候が続いています。そのため刈遅れや一部で雨あたりが発生しており、現在収穫されているスタックは下位グレード品が中心となる見通しです。また原料ヘイの乾燥に時間を要し、敷地内への原料搬入が遅延しているサプライヤーも散見されます。

(2)ワシントン州コロンビアベースン
 今年の収穫は終了しました。一部の下位グレード品を除き、産地在庫は払底に近いこと、年末年始を挟んだことで産地での取引は一服感があります。一方で年明けから中国のバイヤーを中心にオファーを求める声が聞こえ始めました。中国では1月25日から春節(旧正月)が始まり、コンテナヤードの営業も停止します。 そのため以下グラフに示す通り11月の輸出数量は落ち込みましたが、1月受け渡し分は春節明けを見込んだ需要が回帰する可能性があります。
 以下グラフは全米のアルファルファヘイ輸出数量を示したものですが、追加関税の撤廃以降、中国からの引き合いは増加しています。

(3)米国からのアルファルファヘイ輸出数量



2.米国産チモシーヘイ

 今年の収穫は終了しました。先月から大きな動きは見られず、引き続き一部のサプライヤーでは下位グレード品を中心に在庫が重い状況です。コロンビアベースン地域では、昨年末から引き続き天候が不安定です。特に山間部の天水地域では降雪が続くと車両が通行停めになることもあるため、原料ヘイの搬入が遅れているサプライヤーも見られます。これまでのところ、積み地コンテナヤードへの輸送が停止されるほどの降雪は確認されていません。

3.スーダングラス
 今年の収穫は終了しました。先月から情勢に大きな動きはありません。引き続き米国内フィードロットからの下位グレードに対する引き合いが強く、当グレードでも産地相場は堅調です。

4.ストロー類(アニュアル・ペレニアル・フェスク)
 今年の収穫は終了しました。主産地のウィラメットバレーでは、例年同様に冬場は雨の回数が多い天候が続いています。各サプライヤーは天候の悪い冬場は倉庫に原料ストローを引き込む必要があり、倉庫料を理由とした値上げが散見されます。また、日本や韓国からの引き合いが引き続き堅調なことも値上げの一因となっております。

5.豪州産オーツヘイ
(1)豪州各地での山火事について
 昨年9月より続いている東豪州を中心とした森林火災が依然として激しさを増しており、現在、夏季である豪州は、1月に全土の平均気温47℃と過去最高記録し、高温と乾燥が続いている事も重なって、鎮火の目途が立たない状況です。最も被害の大きいNSW(ニューサウスウェルズ州)は、肉牛、羊の肥育が盛ん、VIC(ヴィクトリア州)は酪農地帯ですが、放牧場や、倉庫保管の飼料が被害に見舞われたため在庫不足に陥っています。
 AFIA(オーストラリア飼料産業協会)発表によれば、当初は2020年冬季まで潤沢な飼料在庫があるという見通しを、3・4月以降には供給が不足すると変更したため、豪州国内向け飼料が輸出向けと競合しており、産地価格は上昇傾向にあります。各サプライヤーからは、山火事の直接の被害は無いが、追加集荷を検討していた地域で、想定価格での購入できなくなっているため、一部グレード品の供給不足懸念と共に今後の価格上昇が心配されるとの話が出ています。

(2)オーツヘイ
 豪州各州のオーツヘイ新穀収穫は終了しました。各州で上位グレード品については確保されているものの、中位以下特に下位グレード品が不足しているため、今年度の特徴としては、オーツヘイと小麦ストローのミックス品の取り扱いが開始されることが挙げられます。この製品について、干ばつとなっていた西豪州での製造が多いため、過乾燥気味で一部粉化しやすいという話が聞かれます。また、サプライヤー毎に割合や混合状況が異なるため、購入する際には事前の目合わせなど注意が必要です。

(3)小麦ストロー
 豪州各州の小麦ストロー新穀収穫はほぼ終了しました。サプライヤーによると、各州で雨あたり被害も無く収穫量は例年並みで、開始価格は若干軟化しているとの話でしたが、山火事の影響による豪州国内需要との競合で追加購買が図れなかった事などから、今後の価格は上昇する見通しです。既報の通りロングタイプは限定的となるため、ミドルタイプ~ショートタイプが中心となります。


                                                   以上

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