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令和2年10月19日
 
全国農業協同組合連合会 (JA全農)
 
輸入粗飼料情勢 / 令和2年10月号
 

1.アルファルファヘイ
(1)カリフォルニア州南部インペリアルバレー
 2020年10月7日付けのインペリアルバレー灌漑局からの発表によると、122,925エーカーが灌漑されています(先月:116,820エーカー)。これまで7番刈が完了しており、今後は8番刈が実施される見通しです。8番刈の品質は7番刈と比べて成分が向上し、需要が集中する可能性があります。直近では、中東のバイヤーが積極的に中級品のアルファルファを購買している一方で、その他の国のバイヤーの動きは静かな様子です。

(2)ワシントン州コロンビアベースン(コロンビア盆地)
 4番刈は既に終了しています。4番刈の収穫期間に問題となった森林火災の影響により、収穫した40%程度の色目が低下するなど一定の影響を受けたようです。今後、一部の生産者では5番刈を実施するようですが、生産量は限定的となる見込みです。高成分品が少ないことから国内酪農家の需要は今のところ落ち着いている一方で、直近の乾燥気候により米国西海岸北部の放牧草の生育が十分でないため、国内肥育農家からの需要があるようです。特に高成分品に対する需要は中国向けが最も多いようですが、現在ではコロンビア盆地周辺での高成分品の集荷は厳しい状況です。韓国からの需要については、本土における在庫過多の影響により限定的となっている様子です。


2.米国産チモシーヘイ
 2番刈は既に終了しています。1番刈の多くが雨あたりとなり、特に上級品では価格上昇が見られました。また、品質は総じて昨年より劣っており、品質のバラつきも見られます。降雨の影響で上級品が限定的となっていることから、相場は堅調です。

3.スーダングラス
 2020年10月7日付けのインペリアルバレー灌漑局からの発表によると、7,676エーカーが灌漑されています(先月:12,271エーカー)。この時期に昨付けされているスーダンのほとんどは羊の放牧に向けられるのが通常です。スーダンの刈取りは終わりに近づいてきており、今週中にはほとんどの2番刈が完了する模様です。一部の生産者では3番刈を継続するようですが、太軸が中心となります。輸出業者は日本からの需要が非常に旺盛であると報告しており、現在でも上級品を購買したいとの要望があるようです。

4.ストロー類(アニュアル・ペレニアル・フェスク)
 収穫は終了しています。天候に恵まれたため品質は総じて安定していますが、6月の降雨の影響で北部・中部では通常よりも緑色の濃いペレニアルライグラスストローが生産されたようです。


5.豪州産オーツヘイ・小麦ストロー
(1)オーツヘイ
 新穀オーツヘイの収穫が各地で開始されています。昨年、一昨年と干ばつの影響で単収が少ない状況が続いておりましたが、各州とも昨年を大きく上回る状況となっています。
ア.西豪州:9月~10月の降雨が期待より少なかった事もあり、単収は例年より若干低めです。収穫はほぼ完了しており、現在はベーリング作業が中心となっております。晴天に恵まれており、グレードは上位~中位が中心となる見込みとなっています。
イ.南豪州:収穫は遅い所で10%、早い所では50%程度の進捗となっています。西豪州同様、最終生育のタイミングで雨量が少なく、結実が早まった圃場では茶葉の発生が見られるようです。今後の進捗によりますが、現時点のグレード分布は中位品が中心となっているようです。単収は通期で雨量に恵まれた事もあり、例年を上回る見込みです。
ウ.ビクトリア州:収穫状況は州の東西で25~80%と大きく差があります。ビクトリア西部~中央部は、収穫時の降雨に見舞われた影響もあり、雨あたりが発生しています。今後は天候に恵まれるため、上位品の発生が期待されています。グレードは中位を中心に上位~下位まで広く収穫される見込みです。単収は南豪州同様、例年を大きく上回る見込みです。
エ.品質:2018/2019と2年連続で干ばつが続いたため、単収は少ないものの、軸細く、丈が短く、糖分の高い品質が続いていました。新穀は例年並みの生育となったため、昨年比では軸が太く、丈が長くなります。糖分について一概に比較はできませんが、干ばつ期に比べ、若干低下する傾向となるため、旧穀から新穀に切り替える際は注意が必要です。

(2)小麦ヘイ/ストロー
 オーツヘイ同様新穀収穫が始まっています。昨年は、干ばつの影響でオーツヘイの生産量が少なく、各サプライヤーが小麦や大麦のヘイ/ストローの集荷を強めたため、供給余力が発生していました。新穀では上述の通り、オーツヘイの収穫が順調なため、各サプライヤーとも小麦ヘイ/ストローの集荷を控える傾向にあるようです。需要については早期に集荷依頼をする事が必要となります。


6.海上運賃
 コロナウイルスによる減便の影響は徐々に改善しているものの、一部において配船の運行間隔を調整している状況が継続しています。直近ではアジア発北米向けの貨物量が回復していることから、特にアジアにおける空コンテナは逼迫の傾向にあります。アジア発の貨物が増えると、北米から輸出するために使用される空コンテナが増える傾向となるのが一般的ですが、年末が近づいており、全体的に貨物量が増える時期であることから、北米の空コンテナについて注視が必要です。
 台風やバンクーバーにおける混雑の影響を受け、一部の本船が抜港していることや、内航船のスケジュールが変更されることで、入船が遅れるケースが散見されます。



                                                       以上

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