研究開発室
研究開発室は、家畜の病気と健康について研究し、この知見と技術を活用して疾病診断および対策法を確立するとともに、検査資材・ワクチン・機能性飼料等を開発しています。
研究開発室の仕事
商品開発例の紹介
グレーサー病は、SPF豚農場において重大な被害を起こす可能性があるため、その予防にはワクチン注射による免疫プログラムが重要になります。また、本病の病原体であるヘモフィルス・パラスイスが常在化している一般農場に、SPF豚を導入した場合には、本病に起因する事故率の上昇や生産性の低下が予想されることから、本病に対する対策資材が必要不可欠であると考え、不活化ワクチンの開発を行いました。
試験ワクチンの有効性の評価
試験ワクチンを注射した豚は、全頭生残し、解剖の結果、病変も認められませんでした。
一方、注射してない豚は、全頭が死亡し、グレーサー病特有の病変が確認されました。
一方、注射してない豚は、全頭が死亡し、グレーサー病特有の病変が確認されました。
左図:試験ワクチン注射豚、右図:ワクチン非注射豚
試験ワクチンを注射した区では、病変は認められませんでしたが、ワクチンを注射していない区では、心臓周囲に線維素の析出が見られました。
試験ワクチンを注射した区では、病変は認められませんでしたが、ワクチンを注射していない区では、心臓周囲に線維素の析出が見られました。
今回ご紹介した有効性の試験の他にも、安全性や残留性、長期保存安定性など、さまざまな試験を実施し、2012年8月、農水省より動物用医薬品の承認を受けました。
本製品は、株式会社科学飼料研究所より「グレーサーバスターR」として、販売されております。