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原料情勢について

飼料原料の価格は、ウクライナや為替市場の動向のほか、トウモロコシ産地の天候や海上運賃などでも変化します。ここでは令和4年8月現在の配合飼料原料情勢について情報提供いたします。

1. とうもろこし

(1)米国におけるトウモロコシ相場(シカゴ定期)の推移

4-6月期改定の際には、原油相場の高値とコロナ禍からの経済回復を受けて燃料用エタノール需要が堅調に推移したこと、ロシアによるウクライナ侵攻により世界的な穀物供給の懸念が出たことに加え、南米産地における乾燥懸念を受け、相場は上昇しました。
7-9月期改定においては、作付の遅延を受けた米国産とうもろこしの生産量減少懸念や、長期化するロシアの軍事侵攻によるウクライナ産とうもろこしの供給不安にともなう輸出需要の他産地へのシフト見通しを受けて、さらに上昇が見込まれています。
9月現在、良好な天候や生育状況から大きく値を下げましたが、乾燥した天候の見通しなどから再び相場が上昇しています。

とうもろこしシカゴ定期の推移

(2)ウクライナ産とうもろこし

ウクライナ産の新穀とうもろこしについては、ウクライナ問題の長期化の影響を受け、生産量、国内需要量、輸出量とも前年を下回る見通しです。今年の秋に収穫されるトウモロコシ(2022/23年産新穀)は生産、ウクライナ国内需要、ウクライナからの輸出の全てが大きく減少する見込みです。

2. 為替

為替相場は、米国連邦準備理事会(FRB)が利上げを開始する一方で、日銀が金融緩和姿勢を堅持したことで、日米金利差が意識されたこと、ウクライナ情勢に起因する資源高での本邦貿易赤字でドル買い円売り需要が高まったことから、3月以降大きく円安が進み、輸入原料の値上げ要因となっています。

ドル円為替相場(東京市場対顧客電信仲値)

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