配合飼料情勢
令和7年7~9月期の配合飼料供給価格について
令和7年7~9月期の配合飼料供給価格については、飼料情勢・外国為替情勢等を踏まえ、令和7年4~6月期に対し、全国全畜種総平均トン当り約2,200円値下げすることを決定しました。
なお、改定額は、地域別・畜種別・銘柄別に異なります。
飼料情勢は以下のとおりです。
1. 飼料穀物
とうもろこしのシカゴ定期は、3月上旬には460セント/ブッシェル前後で推移していましたが、4月10日米国農務省発表の需給見通しで米国産とうもろこしの期末在庫が市場予想を下回ったことなどから、4月中旬には490セント/ブッシェル前後まで上昇しました。その後、南米産とうもろこしの豊作期待や米国産新穀とうもろこしの作付けが順調であることなどから下落し、現在は440セント/ブッシェル前後で推移しています。
今後は、南米産地の作柄や米国産新穀の生育期の天候などに左右される相場展開が見込まれます。
2. 大豆粕
大豆粕のシカゴ定期は、3月上旬には330ドル/トン台で推移していましたが、米国において大豆搾油量が堅調に推移していることに加え、南米産大豆の豊作見通しや、米国産新穀大豆の作付けが順調であることなどから下落し、現在は310ドル/トン台で推移しています。
国内大豆粕価格は、為替円高の影響やシカゴ定期の下落などから値下がりが見込まれます。
3. 海上運賃
米国ガルフ・日本間のパナマックス型海上運賃は、2月上旬には47ドル/トン前後で推移していましたが、原油相場が下落したことなどから、3月上旬には45ドル/トン前後まで下落しました。その後、航海日数の長い中国向けの南米産大豆の輸出が堅調に推移し船腹需給が引き締まっていることなどから上昇し、現在は51ドル/トン前後で推移しています。
今後は、南米産大豆の輸送需要が引き続き堅調であることなどから、底堅く推移するものと見込まれます。
4. 外国為替
外国為替は、3月上旬には149円前後で推移していましたが、米国の関税政策により米国の景気悪化が懸念されたことなどからドルが売られ、4月中旬には一時139円台まで円高が進みました。その後、日銀の早期利上げ観測が後退したことなどから、現在は144円前後で推移しています。
今後は、日米の金融政策や米国の関税政策などに左右される相場展開が見込まれます。
以上から、為替円高やシカゴ定期の下落によりとうもろこしや大豆粕の価格が値下がりとなることなどから、令和7年7~9月期の配合飼料価格は前期対比値下げとなります。
令和7年6月19日
全国農業協同組合連合会(JA全農)
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