配合飼料情勢
令和6年10~12月期の配合飼料供給価格について
令和6年10~12月期の配合飼料供給価格については、飼料情勢・外国為替情勢等を踏まえ、令和6年7~9月期に対し、全国全畜種総平均トン当り約4,850円値下げすることを決定しました。
なお、改定額は、地域別・畜種別・銘柄別に異なります。
飼料情勢は以下のとおりです。
1. 飼料穀物
とうもろこしのシカゴ定期は、6月上旬には450セント/ブッシェル前後で推移していましたが、6月28日米国農務省発表の米国産とうもろこしの作付面積見通しが事前予想を上回ったことや、米国産地でとうもろこしの生育に適した天候となったことなどから下落し、現在は410セント/ブッシェル前後で推移しています。一方、シカゴ定期に加算される内陸産地からの集荷コストなどは、シカゴ定期の下落を受けて農家売りが低調になっていることなどから上昇しています。
今後は、米国産新穀の豊作が期待されるものの、南米産地において乾燥による作付けの遅延が懸念されており、相場は底堅く推移するものと見込まれます。
2. 大豆粕
大豆粕のシカゴ定期は、6月は400ドル/トン前後で推移していましたが、米国産地で大豆の生育に適した天候となったことなどから330ドル/トン台まで下落しました。その後、米国産地での乾燥懸念などから上昇し、現在は350ドル/トン台となっています。
国内大豆粕価格は、シカゴ定期の下落および為替円高の影響などから値下がりが見込まれます。
3. 海上運賃
米国ガルフ・日本間のパナマックス型海上運賃は、6月は60ドル/トン前後で推移していましたが、8月には航海日数の長い南米産穀物の輸送需要が減少したことで船腹需給が緩和したことなどから下落し、現在は50ドル/トン台前半となっています。
今後は、北米産新穀の輸出が本格化することから、海上運賃は底堅く推移するものと見込まれます。
なお、パナマ運河は依然として通航に事前予約が必要な状況に変わりはないものの、1日当たりの通航可能隻数はほぼ平常時の水準に改善しています。
4. 外国為替
外国為替は、6月上旬までは156円前後で推移していましたが、米国の利下げ先送り観測が高まったことなどから7月上旬には160円台前半まで円安がすすみました。その後、7月11日に発表された米国の消費者物価指数が市場予想を下回ったことや7月31日の日銀金融政策決定会合で利上げが決定されたこと、8月2日に発表された米国雇用統計の失業率が市場予想を上回ったことなどから日米金利差が縮小する見通しとなったため円高が進み、現在は143円前後で推移しています。
今後は、日米の金融政策の動向などに左右される相場展開が見込まれます。
以上から、為替円高やシカゴ定期の下落によりとうもろこしや大豆粕の価格が値下がりとなることなどから、令和6年10~12月期の配合飼料価格は前期対比値下げとなります。
令和6年9月20日
全国農業協同組合連合会(JA全農)
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