文字サイズ
標準
拡大

鶏卵情勢(令和5年1月)

生産動向

餌付け羽数

 令和4年11月の全国の餌付け羽数は7,943千羽(前年比96.8%)。前年同月比では、東日本は下回り、西日本は上回った。東日本は87.8%となり、特に東北エリアにて71.4%と大幅に減少した。西日本は109.4%と上回り、特に中国エリアでは83.4%と減少した。1月から11月の全国累計では前年比94.5%と前年より低位に推移しており、生産意欲の減退が伺える。鳥インフルエンザも広範囲に発生していることから、今後の生産量の変動に引き続き注視が必要である。
エリア別餌付け羽数
当社推計全国飼養羽数

供給面

 供給面は、全国的に鳥インフルエンザの感染拡大の影響により過去最多となる累計1000万羽を超える羽数が殺処分となった。最需要期に対して、供給量が減少していたことから年末年始の滞貨玉は例年よりも低い水準で推移し、早期に一掃された。これらの状況から産地在庫は低位に推移している。
 今後について、鳥インフルエンザの影響に関しては長期化すると考えられ、供給量はより一層タイトに推移すると予想される。需給は当面逼迫することが想定される。
エリア別鶏卵生産量

配合飼料関連動向

飼料:

とうもろこしのシカゴ相場3月限は、1月3日現在671セント/buでの取引となった。
米中西部産地の降雨による作柄改善の見込みや、ウクライナの穀物輸出の正常化への期待が影響した。
原油
先物相場2月限については、1月3日現在76.93ドル/バレルとなった。
海上運賃
11月の海上運賃は約49ドル/トンとなった。
為替
東京外国為替市場は、1月4日130円96銭/ドルでの取引となった。

消費動向

家計消費

 令和4年11月の鶏卵の一人当り家計消費量は911g(前年同月比98.6%)。令和2年との比較では、前々年同月比96.0%となっている。またコロナ禍前の令和元年比では103.5%となっており巣ごもり需要が緩和されたことに加え、鳥インフルエンザの発生による高卵価が重なり購買量は減少したことが考えられる。今後は寒さが本格化することから、鍋物等の喫食機会増加による季節需要により、テーブルエッグの引き合いが強い状態が続くと考えられる。
鶏卵の一人当り家計消費量
鶏卵の一人当り家計消費量

業務・加工動向

 令和4年11月の外食全体の売上は前年比108.9%となり、全国旅行支援やインバウンド需要の回復により前月同様大幅に伸びた。コロナ第8波により感染者は増加していたが、忘年会の先取りやサッカーW杯の観戦需要などがあり、パブ・居酒屋業態の売上は前年比で114.7%となった。しかし宴会や夜の酒席需要は依然として厳しく、令和元年比で61.4%の推移となり、全体的にもコロナ前に戻りつつあるとは言えない。加工筋は鳥インフルエンザの発生により引き合いが強まってきている。
 今後の業務・加工筋は、大手ファストフードチェーンでのプロモーション開始や、インバウンド需要の回復にも引き続き期待ができることから需要の盛り上がりが予想される。
外食産業業態別売上高

小売動向

 令和4年11月の全国コンビニエンスストアの売上高(既存店ベース)は9,079億円(前年比107.4%)日本チェーンストア協会が発表した令和4年11月の売上高(既存店ベース)は、10,933億円(前年比100.8%)となり前年実績を上回った。食料品は101.7%、畜産品は101.7%となった。
 経済産業省が発表した商業動態統計によるとドラッグストアの令和4年10月の売上高は前年比106.1%となり、先月と同様前年を上回った。
小売動向表

価格動向

 令和4年12月の東京相場の月間平均は、Mサイズ284円(前年比+74円、前月比+22円)。
 供給面は、例年以上に速いペースで鳥インフルエンザが発生していることにより、過去最多となる羽数が殺処分されており、供給量は減少傾向にある。引き続き産地在庫は低位な在庫状況となっている。
 需要面は、本格的な寒さを迎えたことにより鶏卵の喫食機会が増え、テーブルエッグは定番・特売共に堅調な荷動きであった。また、業務筋においても年末年始の最需要期に加え、全国旅行支援の開始やインバウンド需要の回復による好材料から需要の増大が見られた。加工筋においては最需要期に向けて、強い引き合いが継続している。
これらの状況から東京相場は12月6日、12月13日、12月16日、12月20日、1月11日に上伸の展開となった。
 今後について、供給面は広域に発生している鳥インフルエンザの影響は長期化すると考えられ、より一層供給量が低下する懸念もある。令和4年の餌付け羽数は11月時点で前年比94.5%と下振れたことにより生産量は低位な状況が続くと考えられる。需要面については季節需要による鍋物等の喫食機会増加や、大手ファストフードチェーンでのプロモーションの開始、インバウンド需要の回復も期待ができるため、需要の盛り上がりが想定される。相場展開はテーブルエッグ、業務筋等の堅調な需要に対し、当面は供給が追いかける展開になることが予想され強含みの展開となると予測する。
JA全農たまご東京M基準値月間平均
JA全農たまご東京M基準値月間平均

輸出入動向

輸入動向

 令和4年11月の鶏卵類輸入通関実績は2,095トン(前年比97.4%)と8月から4カ月連続で前年を下回った。
鶏卵類輸入通関実績(6月累計)

輸出動向

 令和4年11月の殻付卵輸出実績は2,741トン(前年比135.6%)となった。先々月に続き在庫を抱え荷動きがやや鈍化している傾向が見られたが、3月から9カ月連続で2,000トンを超える実績が続いた。
殻付卵輸出実績

その他

新型コロナウイルスの影響について
コロナウイルス新規感染者数は、11月上旬頃から増加傾向にあり、都内において1週間の平均でみると1日当たり14000人前後となっている。10月11日から全国旅行支援が開始され、年末年始にかけて人流も多くなっていたため今後も感染状況と需要動向影響を注視する必要がある。
鳥インフルエンザについて
①国内養鶏場での発生状況
1月13日時点で23道県58事例の発生状況。
(採卵鶏1007.5万羽、肉用鶏90万羽、あひる等2.5万羽)
②野鳥・環境での発生状況
1月13日時点で24道県145事例で確認。
(北海道、岩手県、秋田県、宮城県、山形県、栃木県、茨城県、群馬県、埼玉県、新潟県、富山県、石川県、福井県、
静岡県、神奈川県、兵庫県、鳥取県、岡山県、香川県、福岡県、長崎県、熊本県、宮崎県、鹿児島県)

ページトップ