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鶏卵情勢(令和4年9月)

生産動向

餌付け羽数

 令和4年7月の全国の餌付け羽数は8,557千羽(前年比91.4%)。
 東西別の実績では前年同月比ともに下回った。東日本は93.1%となり、特に北陸甲信越エリアで59.9%と大幅に減少した。一方で西日本も89.4%と下回り、特に近畿エリアで57.6%と大幅に減少した。各エリアで生産意欲の低下が窺えることから、今後の生産量の変動に注視が必要。
エリア別餌付け羽数
当社推計全国飼養羽数

供給面

 供給面については、夏場の気温上昇に伴い卵個重の低下や生産量の低下が見られた。今後は生産意欲の減少から生産調整が引き続き実施されると予想される。また、暑さが和らげば卵重が回復し小玉偏重だったサイズバランスも均衡に向かうと考えられる。
エリア別鶏卵生産量

配合飼料関連動向

飼料:

とうもろこしのシカゴ相場9月限は、9月1日現在658セント/buでの取引となった。
米中西部産地の降雨による作柄改善の見込みや、ウクライナの穀物輸出の正常化への期待が影響した。
原油
先物相場10月限については、9月1日現在86.61ドル/バレルとなった。
海上運賃
7月の海上運賃は約61ドル/トンとなった。
為替
東京外国為替市場は、9月1日139円50銭/ドルでの取引となった。

消費動向

家計消費

 令和4年7月の鶏卵の一人当り家計消費量は916g(前年同月比101.4%)。また令和2年との比較では、前々年同月比94.8%となっている。またコロナ禍前の令和元年比では102.7%となっており巣ごもり需要は緩和されているものと見られる。本格的な暑さによる不需要期に突入し購買意欲の低下から落ち着いた荷動きで推移した。9月以降も残暑や原材料の高騰から消費者の節約志向が続くと思われるが、暑さが和らげば需要の戻りも期待できるため、今後のテーブルエッグ需要動向は、堅調になることが予想される。
鶏卵の一人当り家計消費量
鶏卵の一人当り家計消費量

業務・加工動向

 令和4年7月の外食全体の売上は前年比114.5%となり、3年振りに「緊急事態宣言」や「まん延防止等重点措置」の適用がない夏季シーズンを迎え、前月同様大幅に伸びた。しかし、制限解除以降回復傾向にあった店内飲食が、7月後半のコロナ第7波の拡大に伴い失速し、特にパブ・居酒屋業態は令和元年比で53.3%と未だ伸び悩んでいる。加工筋は夏場の販売減少もありスポット購買意欲は見られず、定期範囲内の集荷にとどまった。
 今後の業務・加工筋は、8月以降についても都内では新型コロナウイルスの感染者数が1万人近くで推移し注視する必要があるが、学校給食の再開や大手ファストフードのプロモーション等の好材料もあることから需要の盛り上がりに期待したい。
外食産業業態別売上高

小売動向

 令和4年7月の全国コンビニエンスストアの売上高(既存店ベース)は9,544億円(前年比102.9%)
 日本チェーンストア協会が発表した令和4年7月の売上高(既存店ベース)は、11,148億円(前年比101.8%)となり前年実績を上回った。食料品は99.8%、畜産品は98.6%となった。
 経済産業省が発表した商業動態統計によるとドラッグストアの令和4年6月の売上高は前年比103.4%となり、先月と同様前年を上回った。
小売動向表

価格動向

 令和4年8月の東京相場の月間平均は、Mサイズ204円(前年比△11円、前月比△1円)。
 供給面は、夏場の気温上昇に伴い産卵率の低下や個卵重の低下が見られた。また西日本向けの応援や飼料高から一部産地では早期アウトによる減産が重なり、産地在庫は8月中旬頃からややタイト気味で推移した。
 需要面は、量販筋についてはお盆明けから需要が戻り、堅調に推移した。業務筋については猛暑と新型コロナウイルスの感染拡大により需要の鈍化が見られたものの後半から回復傾向となり、加工筋は当用買い中心の荷動きであった。
 これらの状況から相場は8月17日と25日・9月1日に上伸の展開となった。
 今後について、供給面は暑さは和らいでいくものの生産意欲の減少が見込まれることから生産量は横ばいから減少傾向になると考えられる。
 需要面については学校給食の再開による問屋筋の復調や大手ファストフードチェーンのプロモーション等の好材料も多く、本格的な需要期に向けて盛り上がりが期待される。
 相場展開は需要回復が見込まれるため、生産量動向によって大きく左右されることが予想される。
JA全農たまご東京M基準値月間平均
JA全農たまご東京M基準値月間平均

輸出入動向

輸入動向

 令和4年7月の鶏卵類輸入通関実績は2,524トン(前年比118.4%)と前年を上回った。
鶏卵類輸入通関実績(6月累計)

輸出動向

 令和4年7月の殻付卵輸出実績は2,295トン(前年比117.5%)となった。先月に続き在庫を抱え荷動きがやや鈍化している傾向が見られたが、3月から5カ月連続で2,000トンを超える実績が続いた。
殻付卵輸出実績

その他

新型コロナウイルスの影響について
令和4年9月7日から、3回目ワクチン接種済みの人は陰性証明書の提出なく日本に入国できるようになり、1日あたりの入国者数の上限も5万人に引き上げられた。9月には連休があり、感染状況と今後の需要動向への影響が注視される。
鳥インフルエンザについて
8月は先月、先々月に続き高病原性鳥インフルエンザの発生が確認されていない。秋から冬にかけて鳥インフルエンザの流行期となるため、引き続き防疫対策の強化をお願いしたい。
トピックス
1875年から統計開始されている東京都心の年間猛暑日日数が16日となり、歴代最多日数を更新した。その一方で8月後半からは少しずつ気温が下がったため、卵重の変化に注目したい。

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