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鶏卵情勢(令和3年11月)

生産動向

餌付け羽数

※飼養羽数の表を一部訂正致しました。(2021/11/16 09:30)

 令和3年9月の全国の餌付け羽数は8,757千羽(前年比111.2%)。東西別の前年同月比では、東日本は120.4%となった。特に北海道エリアで165.9%、東北エリアで127.3%と伸長した。西日本も101.5%と上回り、特に近畿エリアで177.2%と伸長した。
 1月から9月の全国累計では前年比99.0%と前年をやや下回っているものの、徐々に前年に近い推移となっている。特に7月~9月累計の前年比は102.9%と上振れ傾向であり、令和3年後半における餌付け羽数の動向に注視が必要である。
エリア別餌付け羽数
当社推計全国飼養羽数

供給面

 生産量は鳥インフルエンザからの回復や、需要期に向けた生産ローテーションにより増加傾向となった。サイズバランスは朝晩の冷え込みが見られたことで中玉・大玉中心の発生にシフトしている。
 今後は年末の最需要期に向けたローテーションで、更なる生産量の回復が予測される。またサイズバランスも引き続き大玉の発生が増加する見込み。
エリア別鶏卵生産量

配合飼料関連動向

飼料

とうもろこしのシカゴ相場12月限は、11月1日現在579セント/buでの取引となった。
原油
先物相場12月限については、11月1日現在84.05ドル/バレルとなった。
海上運賃
9月の海上運賃は約78ドル/トンとなった。
為替
東京外国為替市場は、11月1日114円12銭/ドルでの取引となった。

消費動向

家計消費

 令和3年9月の鶏卵の一人当り家計消費量は902g(前年同月比99.3%)。また令和元年度との比較では、前々年同月比104.2%となっており、緊急事態宣言下の巣ごもり需要が継続した。
 10月以降、緊急事態宣言の解除による外出・人流の増加によって巣ごもり需要の落ち着きが見られているものの、今後は冬場の季節需要における喫食機会の増加に期待したい。
鶏卵の一人当り家計消費量
鶏卵の一人当り家計消費量

業務・加工動向

 令和3年9月の外食全体の売上は前年比91.8%となった。緊急事態宣言やまん延防止措置が継続している中、ファストフード業態の持ち帰り需要は大手ファーストフードのプロモーションが好調であったことから前月同様に前年を上回る結果となった。しかし、酒類提供や営業時間の制限は続いたことで例年通りの回復には未だ至っていない。加工筋はスポット購買意欲は見られなかったことから、定期分のみの取引となった。
 今後の業務・加工筋は、感染状況の改善を受けて酒類の提供時間や営業時間の制限が解除されたことにより、徐々にではあるが飲食店などへの客足が戻ることが期待できる。
外食産業業態別売上高

小売動向

 令和3年9月の全国コンビニエンスストアの売上高(既存店ベース)は、8,787億円(前年比100.6%)と前年を上回ることとなった。巣ごもり需要などによって温かい調理麺、デザート、菓子類、酒類等が好調に推移したことから、全店・既存店ともに売上高が前年を上回る結果となった。
 日本チェーンストア協会が発表した令和3年9月の売上高(既存店ベース)は、10,510億円(前年比103.2%)となり前年実績を上回った。一方で、食料品は104.8%、畜産品は103.2%と前年実績を上回った。
 経済産業省が発表した商業動態統計によるとドラッグストアの令和3年8月の売上高は前年比100.5%となり、先月と同様前年を上回った。
小売動向表

価格動向

 令和3年10月の東京相場の月間平均は、Mサイズ213円(前年比+49円、前月比±0円)。
 生産面では、朝晩の気温が和らぐことで大玉の発生が多く見られた。また生産量は鳥インフルエンザからの回復が見られ、増加基調となった。
 需要面では、緊急事態宣言の解除による影響が見られ、特に量販筋では、外出・人流増加によって巣ごもり需要が落ち着いたことで、定番特売共に発注が下振れた。また業務・外食筋について、10月25日に東京・埼玉・千葉・神奈川の1都3県において時短要請が解除され盛り上がりが期待されたが、解除直後の需要回復は限定的であった。加工筋についても、引き続きスポットの引き合いはなく定期中心の取引となった。
 相場は、量販・業務筋の荷動きが鈍く産地在庫に余剰が見られたことから、10月14日、25日に続けて下押しの展開が続いた。
 今後について、生産面では、大玉バランスの増加や鳥インフルエンザからの更なる回復が予測される。
 需要面では、気温低下による季節需要の増加に期待したい。業務・外食筋における動きでは、特に緊急事態宣言並びに時短営業の解除による業務・外食筋の盛り上がりが一定程度見込まれるだろう。しかし新型コロナウイルスの第6波を警戒した消費行動が続くことから、需要回復は慎重かつ緩やかな動きとなることが予測される。
 以上を踏まえ今後の相場展開は生産量の増加が見込まれる中、各方面の需要伸長が不透明であることから保合もしくはサイズ間調整の展開と予想する。
JA全農たまご東京M基準値月間平均
JA全農たまご東京M基準値月間平均

輸出入動向

輸入動向

令和3年9月の鶏卵類輸入通関実績は2,729トン(前年比181.0%)と前年を大きく上回った。
鶏卵類輸入通関実績(6月累計)

輸出動向

令和3年9月の殻付卵輸出実績は2,168トン(前年比120.1%)と過去最高値となった。香港を筆頭に輸出向けの引き合いは堅調であることから、今後の国内鶏卵市場の動向次第では更なる増加が期待できる。
殻付卵輸出実績

その他

新型コロナウイルスの影響について
  1. 政府は緊急事態宣言及び、まん延防止等重点措置を9月30日をもって終了した。
    新規感染者数は10月に入り減少傾向が続いている。
    東京都は感染状況の改善を受けて、10月25日から飲食店などに要請していた営業時間制限を感染対策徹底の認証を受けた店に対して解除した。
  2. 日本政府観光局によると、9月の訪日外国人客数は前年同月比伸率29.3%の17,700人となり、先月同様前年同月を上回ったが、新型コロナウイルス影響前の訪日客数には至らない。感染拡大の影響で多くの国で海外渡航制限や外出禁止などの措置が取られたのに加え、日本も検疫強化、査証の無効化などにより訪日客がほぼゼロに近い数字だったため、伸率が大きくなったとみられる。引き続き新規入国の一時停止措置がとられ、訪日客数の低迷が続いている。
トピックス
 10月29日に奈良県 宇陀市の養鶏場で鳥インフルエンザの疑いがある事例が発生したが、同県は30日、農研機構動物衛生研究部門(茨城県つくば市)の遺伝子検査で陰性と判定されたと発表した。
 秋口から冬期にかけて、渡り鳥のシーズン到来と鳥インフルエンザの流行時期となる。生産者の皆様には引き続き防疫対策の徹底についてお願いしたい。

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