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相場情報

JA全農ミートフーズの発表する豚枝肉相場場情報を掲載しています。
※相場情報サイトへリンクします

食肉情勢(令和7年1月)

豚肉

供給

(1)国産
 11月の全国豚と畜頭数は、1,410千頭と前年を下回った。(前年比95.1%)。地域別と畜頭数(数値は前年同月比):北海道102.8%、東北91.1%、関東93.0%、北陸甲信越92.6%、東海99.4%、近畿96.7%、中四国96.3%、九州・沖縄96.2%
 12月の全国と畜頭数は、1,406千頭(速報値12月31日まで集計、前年比96.2%)と前年を下回る見込みとなった。なお、稼働日数は昨年より1日少なく、1日当たりの平均と畜頭数は70,285頭(前年実績:73,097頭/日、前年差▲2,812頭/日)となった。
 肉豚生産出荷予測(農水省食肉鶏卵課:12月23日付け)によると、1月:1,414千頭(前年比100%)、2月:1,344千頭(同98%)、3月:1,457千頭(同106%)、4月:1,403千頭(同100%)、5月:1,342千頭(同99%)であり、今後5か月間の合計頭数は前年比約100%と前年並みの見込み。
(2)輸入
 11月の輸入通関実績は、豚肉全体で78.3千トン(前年比104.5%、前月比90.2%)と前年を上回った。内訳は、チルドが30.4千トン(前年比85.3%、前月比89.0%)、フローズンは47.8千トン(同122.1%、同91.0%)となった。国別でみると、チルドでは各国とも減少し、フローズンではスペイン、米国、カナダが増加した。
(参考)形態別相手国別輸入数量
チルド:カナダ15.6千トン(前年比88.2%)、米国12.0千トン(同86.5%)、メキシコ2.8千トン(同68.8%)
フローズン :スペイン12.6千トン(同100.2%)、米国5.0千トン(同166.1%)、メキシコ5.0千トン(同83.3%)、カナダ4.7千トン(同141.4%)、デンマーク3.6千トン(同91.7%)
 (独)農畜産業振興機構の需給予測(12月25日公表)によると、12月の輸入量:78.5千トン(前年比116.0%)、1月の輸入量:76.9千トン(同106.8%)と12月、1月ともに上回ると見込まれる。チルドは、12月は、11月入船予定であったカナダ産の一部が遅れて入ってくること等から前年同月を上回ると予測し、1月は主要輸入国先の米国産の減少が見込まれることにより、下回ると予測する。フローズンは、価格優位性によるブラジル産輸入量が増加すると見込まれること等から、12月、1月ともに前年同月を上回ると予測する。3か月平均では、チルドは下回り、フローズンは上回ると見込んでいる。
令和6年12月:合計78.5千トン(前年比116.0%)、チルド33.6千トン(同108.9%)、フローズン44.9千トン(同122.0%)
令和7年1月:合計76.9千トン(前年比106.8%)、チルド32.7千トン(同94.4%)、フローズン44.2千トン(同118.2%)
直近3か月(11月~1月)平均:合計77.7千トン(前年比108.6%)、チルド32.4千トン(同96.2%)、フローズン45.2千トン(同119.7%)

需要

(1)家計
 総務省発表の11月度家計調査報告によると、全国二人以上の1世帯当たり豚肉購入数量は1,856g(前年比100.4%)、支出金額が2,927円(同102.3%)となり、購入量は前年並みとなったが、金額は前年を上回った。
(2)小売
 日本スーパーマーケット協会など食品関連スーパー3団体の11月の販売統計速報によると、畜産部門の売上高は1,257.8億円(前年比104.8%、既存店ベース103.0%)と前年を上回った。11月は、国産・輸入牛肉の相場高により、豚肉や鶏肉が好調となった。牛肉は、切り落としや小間切れなどが販売の中心となっているが、不振は続く。中旬以降、気温が低下したことにより鍋関連の動きがよく、スライスやしゃぶしゃぶ用の国産豚肉、鶏肉が好調となった。加工品は高値傾向で不振が続いている。
 日本チェーンストア協会が公表した11月販売概況によると、畜産品の売上は892.2億円(店舗調整後で前年比103.9%)となり、前年を上回った。豚肉、鶏肉の動きは良かったものの、牛肉の動きは鈍かった。鶏卵の動きは鈍かったが、ハム・ソーセージはまずまずの動きだった。
 上旬は、残暑の影響や一部地域での疾病発生等から、国内出荷頭数が7万頭/日に届かない日が続いたため、需給がひっ迫した。中旬は、出荷頭数が増加したものの年末向けの手当てにより需給がさらにひっ迫した。下旬以降は、出荷頭数の増加や年末年始分の受注が確保出来たことから需給が緩んだ。
(3)加工品
 日本ハム・ソーセージ工業協同組合発表の11月の豚肉加工品仕向量は32.6千トン(前年比105.7%)と、加工品の値上げによる販売不振は続くが、前年を上回った。内訳は、国産原料6.7千トン(前年比100.3%)・輸入原料25.9千トン(同107.2%)となった。なお、上記仕向量とは別枠のシーズンドポークは9.9千トン(前年比95.9%)と、前年を下回った。

在庫

 (独)農畜産業振興機構の需給予測(12月25日公表)によると、11月末の推定期末在庫量は216.2千トン(前年比105.8%、前月比96.8%)となり、前年を上回った。内訳は、輸入品:194.8千トン(前年比105.7%、前月比96.5%)と前年を上回り、国産品:21.4千トン(同106.1%、同100.0%)も前年を上回った。また、今後の期末在庫は、12月は212.3千トン(同110.8%)、1月は216.9千トン(同111.8%)と前年を上回って推移するものと見られる。

市況

(1)12月~1月
 12月の東京市場枝肉卸売価格(速報値:12月31日時点)は、637円/kg(前年比115.4%)と前年を上回った。12月は、残暑の影響や一部地域での疾病発生等から、肉豚生育不良により国内出荷頭数が想定を下回ったことに加え、年末に向けた手当てが本格化したことから相場が上昇した。また暦の関係でと畜場の休場日が長かったことから、例年より年始分の手当てが必要になったことで月後半まで相場が高値推移し、前年・前月を上回って推移した。
 1月は、年末年始のと畜場の休場日の関係から、上旬では需給のひっ迫により高値推移が見込まれるものの、3連休以降では年末年始需要の反動により消費の減退が見込まれること、国内出荷頭数も前年並みが見込まれること等から、需給が緩み月平均では弱含みでの推移を見込む。

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