相場情報
JA全農ミートフーズの発表する豚枝肉相場場情報を掲載しています。
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食肉情勢(令和7年4月)
豚肉
供給
(1)国産
2月の全国豚と畜頭数は、1,290千頭と前年を下回った。(前年比93.8%)。地域別と畜頭数(数値は前年同月比):北海道99.9%、東北92.3%、関東92.4%、北陸甲信越92.9%、東海95.2%、近畿91.7%、中四国96.2%、九州・沖縄93.9%
3月の全国と畜頭数は、1,343千頭(速報値3月31日まで集計、前年比98.0%)と前年を下回る見込みとなった。なお、稼働日数は昨年と同様で、1日当たりの平均と畜頭数は67,140頭(前年実績:68,533頭/日、前年差▲1,393頭/日)となった。
肉豚生産出荷予測(農水省食肉鶏卵課:3月21日付け)によると、4月:1,403千頭(前年比100%)、5月:1,342千頭(同99%)、6月:1,302千頭(同109%)、7月:1,306千頭(同100%)、8月:1,293千頭(同106%)であり、今後5か月間の合計頭数は前年比約102%と前年を上回る見込み。
3月の全国と畜頭数は、1,343千頭(速報値3月31日まで集計、前年比98.0%)と前年を下回る見込みとなった。なお、稼働日数は昨年と同様で、1日当たりの平均と畜頭数は67,140頭(前年実績:68,533頭/日、前年差▲1,393頭/日)となった。
肉豚生産出荷予測(農水省食肉鶏卵課:3月21日付け)によると、4月:1,403千頭(前年比100%)、5月:1,342千頭(同99%)、6月:1,302千頭(同109%)、7月:1,306千頭(同100%)、8月:1,293千頭(同106%)であり、今後5か月間の合計頭数は前年比約102%と前年を上回る見込み。
(2)輸入
2月の輸入通関実績は、豚肉全体で72.0千トン(前年比111.5%、前月比89.3%)と前年を上回った。内訳は、チルドが27.6千トン(前年比85.4%、前月比86.1%)、フローズンは44.3千トン(同137.6%、同91.4%)となった。国別でみると、チルドでは主要国全てが減少し、フローズンではスペイン、デンマーク、米国が増加した。
(参考)形態別相手国別輸入数量
チルド:カナダ14.1千トン(前年比84.7%)、米国10.8千トン(同90.0%)、メキシコ2.7千トン(同74.1%)
フローズン:スペイン15.3千トン(前年比196.7%)、メキシコ4.3千トン(同77.3%)、デンマーク4.2千トン(同119.5%)、米国3.5千トン(同113.9%)、チリ2.5千トン(同91.3%)
(独)農畜産業振興機構の需給予測(3月27日公表)によると、3月の輸入量:73.0千トン(前年比98.2%)、4月の輸入量:82.5千トン(同83.5%)と、ともに下回ると見込まれる。チルドは、3月、4月ともに円安や現地相場高の影響により米国産の輸入量減少が見込まれることから前年同月を下回ると予測する。フローズンは、3月は、価格優位性によりブラジル産の増加が引き続き見込まれること等から、前年同月を上回る一方、4月は、国内在庫がひっ迫している中で例年3月に行われる通関保留が少なく見込まれること等から、前年同月を下回ると予測する。3か月平均では、チルドは前年同期を下回り、フローズンは上回ると見込んでいる。
令和7年 3月:合計73.0千トン(前年比98.2%)、チルド31.0千トン(同91.2%)、フローズン42.0千トン(同104.1%)
令和7年 4月:合計82.5千トン(前年比83.5%)、チルド31.0千トン(同92.0%)、フローズン51.5千トン(同79.1%)
直近3か月(2月~4月)平均:合計77.1千トン(前年比97.3%)、チルド30.3千トン(同90.8%)、フローズン46.8千トン(同102.1%)
(参考)形態別相手国別輸入数量
チルド:カナダ14.1千トン(前年比84.7%)、米国10.8千トン(同90.0%)、メキシコ2.7千トン(同74.1%)
フローズン:スペイン15.3千トン(前年比196.7%)、メキシコ4.3千トン(同77.3%)、デンマーク4.2千トン(同119.5%)、米国3.5千トン(同113.9%)、チリ2.5千トン(同91.3%)
(独)農畜産業振興機構の需給予測(3月27日公表)によると、3月の輸入量:73.0千トン(前年比98.2%)、4月の輸入量:82.5千トン(同83.5%)と、ともに下回ると見込まれる。チルドは、3月、4月ともに円安や現地相場高の影響により米国産の輸入量減少が見込まれることから前年同月を下回ると予測する。フローズンは、3月は、価格優位性によりブラジル産の増加が引き続き見込まれること等から、前年同月を上回る一方、4月は、国内在庫がひっ迫している中で例年3月に行われる通関保留が少なく見込まれること等から、前年同月を下回ると予測する。3か月平均では、チルドは前年同期を下回り、フローズンは上回ると見込んでいる。
令和7年 3月:合計73.0千トン(前年比98.2%)、チルド31.0千トン(同91.2%)、フローズン42.0千トン(同104.1%)
令和7年 4月:合計82.5千トン(前年比83.5%)、チルド31.0千トン(同92.0%)、フローズン51.5千トン(同79.1%)
直近3か月(2月~4月)平均:合計77.1千トン(前年比97.3%)、チルド30.3千トン(同90.8%)、フローズン46.8千トン(同102.1%)
需要
(1)家計
総務省発表の2月度家計調査報告によると、全国二人以上の1世帯当たり豚肉購入数量は1,722g(前年比91.4%)、支出金額が2,777円(同98.9%)となり、購入量、支出金額ともに、前年同月を下回った。
(2)小売
日本スーパーマーケット協会など食品関連スーパー3団体の2月の販売統計速報によると、畜産部門の売上高は1,185.2億円(前年比100.7%、既存店ベース99.7%)と前年並みとなった。全般的に相場高が継続し部門としての伸び悩みと鶏肉への需要シフトが続いている。牛肉は引き続き価格が抑えられる切り落としや、小間切れが販売の中心となったが前年並みを確保した。豚肉は、国産豚の価格上昇もあり伸び悩んだ。鶏肉は、気温低下による鍋需要が追い風となり好調だった店舗が多い。加工品は、回復傾向となるも価格競争の厳しさを指摘されていた。
日本チェーンストア協会が公表した2月販売概況によると、畜産品の売上は832.5億円(店舗調整後で前年比100.4%)となり、前年並みとなった。豚肉、鶏肉の動きは良かったが、牛肉は鈍かった。鶏卵の動きは良かったが、ハム・ソーセージは鈍かった。
コメの値上がりを始めとした物価上昇等により消費者の節約志向が一層強まり、月を通じて需要は伸び悩んだ。一方で、天候不順などから国内出荷頭数が不安定となり、需給は一時的に不均衡となったものの、下旬には春休みに入り学校給食が一時休止となり、需給が緩んだ。
日本チェーンストア協会が公表した2月販売概況によると、畜産品の売上は832.5億円(店舗調整後で前年比100.4%)となり、前年並みとなった。豚肉、鶏肉の動きは良かったが、牛肉は鈍かった。鶏卵の動きは良かったが、ハム・ソーセージは鈍かった。
コメの値上がりを始めとした物価上昇等により消費者の節約志向が一層強まり、月を通じて需要は伸び悩んだ。一方で、天候不順などから国内出荷頭数が不安定となり、需給は一時的に不均衡となったものの、下旬には春休みに入り学校給食が一時休止となり、需給が緩んだ。
(3)加工品
日本ハム・ソーセージ工業協同組合発表の2月の豚肉加工品仕向量は24.8千トン(前年比99.7%)と、加工品の値上げによる販売不振は続くが、前年並みとなった。内訳は、国産原料5.2千トン(前年比105.6%)・輸入原料19.6千トン(同98.2%)となった。なお、上記仕向量とは別枠のシーズンドポークは8.5千トン(前年比90.7%)と、前年を下回った。
在庫
(独)農畜産業振興機構の需給予測(3月27日公表)によると、2月末の推定期末在庫量は216.9千トン(前年比115.9%、前月比101.4%)となり、前年を上回った。内訳は、輸入品:192.8千トン(前年比116.4%、前月比101.2%)と前年を上回り、国産品:24.1千トン(同112.5%、同102.6%)も前年を上回った。また、今後の期末在庫は、3月は215.4千トン(同113.8%)、4月は199.7千トン(同101.5%)と前年を上回って推移するものと見られる。
市況
(1)3月~4月
3月の東京市場枝肉卸売価格(速報値:3月31日時点)は、614円/kg(前年比111.6%)と前年を上回った。
3月は、天候不順などから国内出荷頭数が不安定となったものの、コメの値上がりを始めとした物価高により、消費者の節約志向が一層強まったことから、需給が緩み相場は、前年を上回ったものの、前月は下回った。
4月は、豚熱の発生などによる国内出荷頭数の減少見込みや学校給食の再開、GW向けの手当などから需給が引き締まる可能性はあるものの、各種食料品の更なる値上がり等から消費者の節約志向がより高まることが予想されるため、月平均では横ばいから弱含みを見込む。
3月は、天候不順などから国内出荷頭数が不安定となったものの、コメの値上がりを始めとした物価高により、消費者の節約志向が一層強まったことから、需給が緩み相場は、前年を上回ったものの、前月は下回った。
4月は、豚熱の発生などによる国内出荷頭数の減少見込みや学校給食の再開、GW向けの手当などから需給が引き締まる可能性はあるものの、各種食料品の更なる値上がり等から消費者の節約志向がより高まることが予想されるため、月平均では横ばいから弱含みを見込む。